邪魔者ボードゲーム/山田三郎 ページ22
「ふぁ…」
______朝。
欠伸を必死に噛み殺しながら、重い足取りで階段を降りる。
まだまだ眠気が脳を支配して、ぼんやりとしている視界。
それでも玄関で妹のAが靴紐を結んでいるのは、はっきりと確認出来た。
しかも妙におしゃれな服装だ。
「…Aっ!」
いつもなら見て見ぬふりをしているのだが、何故だか妙に気になった。
思わず独歩やその他の人と変わりないテンションで話しかけてしまった。
するとびくりと肩を震わせて…こちらを驚いたように見るA。
そして何故だか妙に怪しむような視線を送り…僅かに視線を逸らされる。
「…何」
「あー…あー!!えっとぉ…どこ?!どこ行くの?!!」
「友達ん家」
「あー!!そっか!!うんうん!!そうだよねーっ!!!」
俺らは本当に兄妹なのだろうか。
仲の悪いクラスメイトとの会話のようにブツブツと途切れる会話。
なんとか愛想笑いで誤魔化しつつ、俺は胸の違和感を掴み出していた。
『…なんだ?この違和感?』
すごく嫌な予感…というかこのままAを行かせては駄目な気がする。
「だ、誰のー??」
ジリジリと階段から降りて、ゆっくりとAのいる玄関に近づいていく。
Aはそんな俺から目を逸らすように、不機嫌そうな顔で呟いていった。
「…名前言ってもどーせ分かんないでしょ」
「ど、どうかなー!!!??俺っちなら分かるかもよー??だってAの…っお兄ちゃんだしぃ??」
「…………………、」
少しだけお兄ちゃん、と言うのを迷った自分がいる。
だけどすぐに口に出すと、へらりと冷や汗を流しながら笑った。
Aはそれまでずっと俺から視線を逸らして靴箱を見ていたが、お兄ちゃんという言葉を聞いた瞬間、驚いたようにふり返った。
そして気まずそうにまた視線を逸らすと、少しだけ恥ずかしそうに口を開く。
「じろ……二郎、山田二郎ん家だけど…」
え?
「えっ…何…?男…?」
「そ、そうだけど何…一応幼なじみだし。今まで何度も行ってるし…何も変じゃない…し」
今、俺の中に多数の爆弾が落とされた。
『え?彼氏?彼氏の名前なのそれ…?』
『しかも何度も行ってる?』
『っていうかそんな幼馴染がいたなんて初耳なんですけど…?』
『しかも山田二郎って確かイケブクロの…???』
「っ…あ、あのさ」
ぐるぐると脳内がパンクしそうなぐらいの疑問が出てくる。
それは解決されることなく、無限に浮かんできて。
俺はそれを堪えるように、必死に拳を握りながら…Aを見てまっすぐ言った。
「それ俺っちもついてく!!!!」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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8
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西 - この方角に福があるはずです
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夢花(仮垢) - ガチャドルチリーンwww確かにw合ってるんだけどさwww (2018年12月25日 5時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
林檎麻(プロフ) - 咲良さん» ご指摘ありがとうございますm(_ _)m直させていただきました。 (2018年11月29日 1時) (レス) id: 718ad3a520 (このIDを非表示/違反報告)
林檎麻(プロフ) - ゆっくりみーさんさん» ありがとうございますー!嬉しいですー!!そうですね…拝めるわけですね…羨ましい… (2018年11月29日 1時) (レス) id: 718ad3a520 (このIDを非表示/違反報告)
林檎麻(プロフ) - 穹射さん» ありがとうございますー!!頑張ります! (2018年11月29日 1時) (レス) id: 718ad3a520 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - おはようございます。摩天楼じゃなくて麻天狼ですよ (2018年11月28日 7時) (レス) id: 211f54bcb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:林檎麻
作成日時:2018年9月5日 0時