妹に疎まれている。【伊弉冉一二三】

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「……もしもし」

｢もしもーし!｣

｢相変わらず元気だなAは。…最近どうなの?｣

｢おにいがめっちゃ話しかけてくるから、ちょーウザい｣

｢ウザいって……ホントに仲悪いんだな…｣

｢う…うるさいしー。だって一日に5、6回も話しかけてくるとかありえなくない?!｣

｢普通じゃね?｣

｢あ…ぅ……と、とにかくマジでウザイの!!嫌いなの!!｣

｢うーん…いい加減許してあげ｣

｢るわけないでしょ!!二郎は馬鹿なの?!!｣

｢馬鹿じゃねぇし!!いや…だってもう今年で5年目ぐらいだろ?そろそろ…なぁ…?｣

｢絶対に嫌だから!おにいは許されないことをしたの!!｣

｢そうだけどさぁ…｣

｢っていうか逆に聞くけど。二郎達兄弟って仲良いよね。なんでそんな仲いいの?｣

｢良くない良くない。三男とは喧嘩ばっかだし｣

｢三郎くん…だっけ?｣

｢げ……、ぁ…そ。三郎｣

｢でもあの子普通にいい子だった気がするんだけど…品行方正的な?｣

｢…Aとか俺の兄貴の前では猫かぶってるからな…二人きりになると、マジで口悪くなるぜ、アイツ｣

｢そうなの…?｣

｢ああ｣

｢ふーん…だったらちょっと久々に会ってみたくなっちゃった。最後にあったの去年だし。ね、二郎。今度の日曜日会いに行って｣


｢っだめだ!!!!｣


｢っひ!?｣

｢…あ…ごめん｣

｢い…いきなり大声出すなし…マジでびっくりしたじゃん…。なんでダメなのさ…」

｢え?え…えっと……。……そ、そう!!アイツ最近風邪気味なんだ!!｣

｢だったら余計に心配なんですけど…でもまぁ、無理に押しかけるのも悪いよね｣

｢ご…ごめんな。…それより、A。この前乱数?っていう人と出かけたり、理鶯……っさんとご飯作ったらしいな｣

｢……全部におにいがいたけどね｣

｢マジか…どんな感じだったんだ?｣

｢どんな感じもなにも……その理鶯さんはいい人だったけど。乱数っていう人はおにいと同じ匂いがして結構苦手。おにいは別になにかする訳でもなく、普通にいただけ｣

｢…?そうなのか?その割には………最近上機嫌だったような気がするんだけどな｣

｢なに?最後の方全然聞こえなかったんだけど｣

｢なんでもない。…へぇ、そうだったんだ。乱数…ってヤツとAって髪色似てるからてっきり兄妹だと間違われ｣

｢っ!!｣

｢…どうした?｣

｢お、おにいが帰ってきた!!と、とりあえず切るから!!｣

｢えっ、あ…了解!!｣

｢ま…マジでごめん……じゃあね!!｣

｢お、おう｣





｢あーあ…せっかく久しぶりに電話出来たと思ったのによぉ…｣

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