理想ハプニング/山田一郎 ページ15
Aは俺の妹である。
血は当然繋がっているし、容姿だって…俺が言うのもなんだけど、結構似てると思うし。
性格はまぁ…結構違うけど。
なんにせよ、血は繋がっている。
『なのに…!!』
指先を切ってしまい、心配させまいと俺が大丈夫と呟いた時に見せたあの笑顔。
ばーん!!と心臓を撃ち抜かれた。
実の妹に。血の繋がった妹に!!!
すごくすごーーく可愛かったし、なにより俺を心配してくれたという何よりの証拠である。
可愛い可愛いと心の中で連呼する俺に、Aは我に返ったようにこちらを若干赤い顔で睨みながら、理鶯っちと料理を再開した。
正直料理の味は覚えてないぐらいに、ずっとずっと俺は思っていたのだ。
「ねねっ、一郎っちも俺の妹カワイイと思うっしょ?!」
「殴るぞテメェ」
笑顔で目の前の一郎っちに話しかけると、恨めしそうに睨まれる。怖い。
道端でたまたまあったので、カフェに連行して雑談を始めたのが数時間前。
なんだかんだいって気が合うので、愚痴を含めつつ話をしていた。
「ええっ!!?なんで殴るのさー!!」
「俺が死ぬほど欲している妹がお前にはいる。本気で嫌味にしか聞こえねぇ」
そういって、コーラを不味そうにストローでゆっくりと飲んだ。
「?一郎っち妹欲しかったの?」
「っ当たり前だろ!!ラノベの主人公にはほぼ絶対的な確率で可愛い妹か姉がいるんだぞ!!」
「でも一郎っちには二郎と三郎がいるじゃん…?」
「アイツらはまた別だ!!」
どうやら妹が本当に欲しかったらしい。
でもまぁたしかに一郎っちはかなり面倒見いいし…妹のことを可愛がりそうだな…。
べったべたに甘やかしそう…しかも二郎と三郎たちもいることだから…男3人に女1人……うーん、ヤバそう。
『_______あれ?』
ちょっと待てよ?俺は最近Aに対して、お兄ちゃんを出来ているのだろうか。
…頼られることはまずないし、甘えられることなんてもってのほかである。
テレビやゲームの話もしないし、遊びに行くなんて最後にしたのは何時だろうか。
というかそもそも口すら聞かない…んだけ…ど…?
「あれ…ぁれぁれあ…れ?」
「まぁアイツらもアイツらですげぇ可愛いんだけどよ…やっぱ妹が欲しいっていうか…って、どうした?」
予想以上に自分が兄として何の役にも立っていないことがわかった。うわ死にたい。
思わず顔を手で被って絶望する俺に、一郎っちが心配そうに覗き込んでくる。
「うわぁああああぁ!!助けて一郎!!!」
「………うわ、なんか既視感すげぇ」
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夢花(仮垢) - ガチャドルチリーンwww確かにw合ってるんだけどさwww (2018年12月25日 5時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
林檎麻(プロフ) - 咲良さん» ご指摘ありがとうございますm(_ _)m直させていただきました。 (2018年11月29日 1時) (レス) id: 718ad3a520 (このIDを非表示/違反報告)
林檎麻(プロフ) - ゆっくりみーさんさん» ありがとうございますー!嬉しいですー!!そうですね…拝めるわけですね…羨ましい… (2018年11月29日 1時) (レス) id: 718ad3a520 (このIDを非表示/違反報告)
林檎麻(プロフ) - 穹射さん» ありがとうございますー!!頑張ります! (2018年11月29日 1時) (レス) id: 718ad3a520 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - おはようございます。摩天楼じゃなくて麻天狼ですよ (2018年11月28日 7時) (レス) id: 211f54bcb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:林檎麻
作成日時:2018年9月5日 0時