｢ブン太｣次元の狭間〜逆トリップ｢リョーマ｣

君たちとの時間〜3set ページ3

いつの間にか帽子の少年から離れていたヒョウ柄の服の少年が問う。

｢コスプレやないで!!せやから痛い人達ちゃうやろ？｣

｢どう見てもコスプレ以外あり得ない。｣

(でも…声が似すぎな気がするんだよな)

｢だってあなた達アニメのキャラだしさ。｣
少年達は本気でよくわからないと言う顔だ。

｢アニメのキャラって冗談だろぃ？｣

｢…〜｣

ﾊﾞﾀﾝ

少女は家の中に飛び込んでいった。

｢行っちゃったっすね…｣

｢うん…。｣


ﾄﾞﾀﾊﾞﾀ

ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾝ

ｶｼｬﾝ

少年達は立ち尽くしている。

｢ねぇちゃん無事ならええんやけど…｣

｢やばい音聞こえたぜぃ…｣

ﾊﾞﾀﾝ

｢ﾊｯ…ﾊｧﾊｧ…｣

息を切らしながら少女が戻ってきて少年達に何かを見せた。

｢何これ…｣

｢本…だね？｣

ｽﾙｯ

少女は本に被っていたブックカバーを外し少年達にそれを見せる。

ﾊﾟﾗｯ

｢わいらや!!｣

｢何で俺達が書いてあんだよぃ…｣

｢アニメテニスの王子様のマンガです。今は新テニスの王子様も発売中のはずです多分。いや絶対。｣

必死で説明する少女だが、なかなか少年達は理解できずにいるようだ。

｢…あー…ちなみにあなた達ミュージカルにもなってます。歴代の仮○ラ○ダーがキャストに結構居るらしいですよ？｣

｢て、言われてもなぁ…｣

すると帽子の少年が提案しする。

｢俺達がアニメだのミュージカルだのって言うならさ。マンガも持ってるしある程度知ってるはずだよね？｣

｢少しなら…｣

｢じゃあ俺達の、本人またはひたしい人しかわからないようなプロフィール言ってみてよ。キャラブックに乗ってる範囲でいいから。｣

(まだ本人だって言い張るつもりか…まぁ言って気が済むんなら…)

｢じゃあ…不二周助、越前リョーマの好きな飲食物と女子のタイプ。｣

皆興味ありげに少女をみている。

｢不二周助。好きな食べ物は辛いもの。好きな女子のタイプは指のきれいな人。｣

｢へぇ…本当に知ってるんだね。｣

｢越前リョーマ。好きな飲み物はファンタ。好きな女子のタイプはポニーテールの似合う子だったはず。｣

｢ふーん…アニメのキャラって言うのは本当っぽいね。｣

少年達は自分達がアニメのキャラだということに納得したらしい。

｢てことで、帰ってください。気が済みましたよね？さよなら。｣

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