61.転生者同士 ページ12
Aside
「この前のクッキーまた作ってくれ！ヒーロー科奮然A！
未だに個性見たことない！ヒーロー科歌川姫華」
「前半私情挟みすぎだ」
「START！！」
相澤先生のツッコミが入りつつも試合が始まる。
同じ転生者同士仲良くしたいと思っていながら、今まで彼女を避けていた。彼女と話そうとすると何故か悪寒が走るのだ。まるで本能が警戒しろって伝えてるかのように。
「よし⋯」
向こうの個性は知らない。ここは一旦様子見をして⋯。
「〜〜♪♪」
そう考えた時、彼女が歌い出したのは僕が前世でよく知っている歌だった。これは、紛れもなくヒロアカのOPだった“ピースサイン”だ。
彼女が音を紡ぐたびに、身体が重くなったように感じる。
『なるほど、だから“歌”川⋯』
歌の個性だなんて何とも夢主らしい力だ。こっちは変態個性だぞ。
「うん⋯私の勘違いなんかじゃない。アニメにAくんなんて人いなかった」
ボソッと呟いた歌川さんが距離を一気に詰めてきた。
「もしかしてアンタ⋯転生者？」
『っ⋯！』
その勢いで繰り出されたかかと落としを両手でクロスして防ぐ。
「やっぱり同じ転生者なのね⋯！私に協力してくれない？」
『協力？』
「私、みんなともっと仲良くなりたいの」
彼女はそう言ってニコッと笑った。
何故だろう、それを見てこんなにも寒気がするのは。
「轟くんと仲良いみたいね⋯だから私に紹介して！」
『それをして僕に何のメリットが⋯』
それに轟くんを利用するみたいで気が乗らない。
「そうね⋯じゃあ紹介してくれるならこの試合、負けてあげる」
何とも上から目線だが、メリットとして僕は個性を温存できる。そういう事が言いたいのだろう。
「私の個性、あんまり個人戦向きじゃないの⋯わかるでしょ？それじゃあ、約束だからね」
僕が了承も拒否もする前に彼女は手を挙げてこう言った。
「っ参りました！！」
なんて、自己中心的なんだろうか。
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るちあーの(プロフ) - やぁでぅんさん» コメントありがとうございます！その言葉が何より励みになります！！今後も面白くできるよう、この先の話も色々と考えているので気長にお待ちください！ (8月30日 17時) (
レス) id: d5117bafb0 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - めっちゃ面白くてあっという間に見終わってしまいました！これからも無理のない程度に更新頑張って下さい！！ (8月30日 0時) (レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
るちあーの(プロフ) - スナさん» そう言って貰えて嬉しいです！！亀更新にはなりますがお付き合い頂けると幸いです！！ (2023年4月20日 14時) (レス) id: d5117bafb0 (このIDを非表示/違反報告)
スナ - うう、この小説めっちゃ好きです(´；ω；`) (2023年4月20日 1時) (レス) @page8 id: 607ade6e8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るちあーの | 作成日時：2023年3月31日 13時
