え……私がッスか？ﾑﾘﾑﾘ!!! (ページ34)

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30話ページ34

『ありがとうございます…』

…バイオリンとハープ…嬉しい…これで退屈しなさそうだ。

青雉｢なんだってこんな子に2億もの懸賞金が…｣

『私が…フェンドリア家の子だからでしょ。政府はこれ以上重荷を背負いたくない。天竜人が多方それを命令したんじゃない？』

青雉｢……。｣

『ゴメンなさい…困らせる訳じゃないの。』

青雉｢いや…｣

『…別にいいんだよ…あいつらは元気にしてる。ちゃんと生きていける。私がいなくても。』

青雉｢…殺されはしないよ…拷問は逃れられないかもしれないけど｣

『別に…慣れてるから』

青雉｢…!?｣

『あ、別にロー達にやられた訳じゃないから。それより…聞いてくれない？今から弾くから』

私はバイオリンを構えゆっくりと弾いていく。

『…ビンクスの酒を……とどけにゆくよ』

私が大好きな曲。
昔センゴクパパの前で歌ったら怒られたなぁ…

たくさんの記憶が私の涙とともに溢れ出る。
それは何かを示すかのようにクザンさんにも影響を示した。

青雉｢……？…君と俺は…あった事がある…？｣

『…ｯ！…な、ないよ！……ヨホホホー…ヨッホホホー』

びっくりした…でも…バレない方がいいと思った。
私は今海賊…どうせ辛いだけなら辛いのは私だけでいい。

『…ビンクスの酒を…とどけにゆくよ…』

歌いきるともう本部に着いていたのかただ歌が響いていた。
大きく…バイオリンが、光って消えたんだ。

『えっ……どうして』

ーあーあ…やらかしてくれたねー

『…ネル…ｯ！』

ー久しぶりだね…せっかく記憶を消したのに君がそのバイオリンで戻しちゃったよ…ー

『…どういうこと？』

ーそのバイオリンは奇跡とも呼ばれる力を持つ。その人の心からの願いを三つ叶えてくれるんだ。ー

『…じゃ、じゃあ！ロシーは！』

ーああ、死んだことにはなってない。過去が書き換えられたみたいだ。あの後ロシナンテは海兵に連れられ手当されている。ー

『良かった…』

ーただ、Rはなかったことになっている。もちろんフェンドリアもね、だけどポーネグリフはそのままだ。君はそれを背負い続けなきゃならないー

『…。』

ーとにかく…ごめんね…君には幸せに生きて欲しかったんだー

『いいよ…』

ー…助けたのは君なんだけどね…ー

そう呟いたネルの言葉は私には届かなかった