24話 ページ28
薄く目を開けるとそこには真っ白い雪…雪しかない。どこだここ。
周りを見ると人の気配も無く無人島なのではないかと思った。
なんでだろうあの時ネルは忘れろって技を発動させたはずなのに…
『…覚えて、る?』
好都合だ!なら戻らないと!ロシーも皆心配してるよね…。
元々持っていた私用のでんでん虫を使う。
『たしか…センゴクパパのは…と』
試しにかけてみるとちゃんと繋がったみたいだ。
センゴク「あ〜ら〜れ〜!」
『おかき!センゴクパパ!』
センゴク「!?誰だ」
『え、私だよ』
センゴク「私に娘はいない」
『え…ルイだよ?』
センゴク「…?誰だ」
『ッ…!!!!!人違い見たいです…すみま、せん…ッ』
ガチャと切ると私は項垂れる。
『そん、な…』
センゴクパパの記憶が無い…?
そんなの…あんまりだ…セ、センゴクパパだけかもしれない!!!!
そこからおつるさんやクザンさんにもでんでん虫を使い連絡してみたが誰1人覚えてる人などいなかった。
怖くて…怖くて…ッ…世界には私の存在など知る人などいないのが…それが恐くてしかたなかった。
ロシーには連絡できてない…。
もう何も考えたくなくて…寒い雪の中体を丸くして寝た。
そっと眠る意識の前…ごめんね…と聞こえた気がした。
数時間がたった頃だろうか
薄らと覚醒する意識の中騒ぐ声に気づき起きる。
『ん…もふもふ…ン!?…もふもふ!?』
「あ、起きた。」
『喋るくま…』
「ごめんなさい…」
喋るくま…?あ!!!!!!!!!
べ、べべポ!!!!
「…何をやってるんだおれは…とりあえずお前もこい…。」
ぐったりとしている白いくまもとい、ベポを上着にくるんではこんでいる男の子にこいと言われ付いていく。
どこかで見たような気がするんだよね…。
うーん……ま、いっか!
少し歩くと小屋が見えてきた。
「あそこに行くぞ…」
と愛想もなくそれだけ伝えられる。
64人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夢見る王国 | 作成日時:2017年9月9日 2時