十六粒目 ページ17
「そういえば涙川さんって、体育祭に出場してたよね」
「あの、さらっと私の工房にいるのやめて？心臓キュってなるから、怖いから！」
扉を開けると、当たり前のように物間君が椅子に腰をかけていた。
びっくりした、口から心臓が飛び出るかと思った。
「常連みたいになっちゃってるね。」
ふふふ、と笑い声が効果音のようについてしまったけれど、決して馬鹿にしているわけではない。
最近自然と笑みがこぼれるようになってきた気がする。
それも、物間君が私にアイテムを頼んできた時くらいから。
たまに嫌なことを口走る人だけど、なんだか憎めない。
「…まぁ、迷惑だったら帰るけどね」
目を伏せて寂しそうに言うので、帰ってくださいと言う気にはなれなかった。
「じゃあ、迷惑じゃないので実験のお手伝い、してね？なぁんてね」
半分冗談で言ったことだったけれど、純粋なのか真に受けてしまった物間君は椅子から立ち上がり、制服の袖をまくった。
「ごめんごめん、半分嘘だから…っ！それより、体育祭のことで何か聞きたいことでもあったの？」
「たしか、騎馬戦には出れなかったにしても、障害物競争でいいとこまで行ってた気がしてたからさ。」
…この人、よく見てるな。
定員数は決められていた。惜しくもそこに入ることは出来なかったけれど、一つ前の順位には食いこめた。
それを、物間君は覚えていた訳だ。なんて記憶力…
「発目さんは…まあ、あんだけ機械作ってたら何とかなるんだろうけど、涙川さんはあんまり機械とか作らないじゃないか。だから、どうやってあの順位まで行けたのか知りたいんだ。」
「なるほど…そういうことだったんだね。あんまり難しいことはしてないよ？爆発する薬とか、足を速くする薬とか…そういうのを服用してただけだし…」
主に使ってたのは爆発する薬だった。
小爆発用の薬を２０本、大爆発用の薬を１５本ほど用意して、残ったのはなんと０本。
人的被害はなかったみたいだし、元々被害がないように作っていたから別にいいのかなって感じだった。
「あの爆発って君のだったんだ…まあたしかに、爆豪にしては後ろにいると思ってたんだ。」
あの時…物間君みたいな金髪の男子を吹っ飛ばした気がするけど…
気のせいだということにしておこう、うん。
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真裏(プロフ) - 犬田さん» 原作に近い性格を目指して頑張ってます!嬉しいです、ありがとうございます！ (2018年12月23日 10時) (
レス) id: a0b96c91a2 (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - 物間くん！！！って感じですごいきゅんきゅんします大好きです！！！頑張ってください！！ (2018年12月6日 8時) (レス) id: 4889f7f66e (このIDを非表示/違反報告)
真裏(プロフ) - くじらさん» 応援ありがとうございます！物間君かっこいいですよねぇ… (2018年9月24日 9時) (レス) id: a0b96c91a2 (このIDを非表示/違反報告)
くじら(プロフ) - 物語めっちゃ好きです…物間くん推しなので楽しく見させてもらってます！これからも応援してます！ (2018年9月24日 1時) (レス) id: 346b0ed4c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真裏 | 作成日時：2018年9月5日 18時
