変わり者姉妹、合流を目指す模様 (ページ29)

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第353話姉、フリフリを着るページ29

ガララッ
「リナさん、いるかしら」
「あ、はーい」
一通り身体を洗ってまた暖まりなおしていると、扉を開けてヴァイオレットが顔を覗かせた。
「着替えの件ですか？」
「ええ、脱衣所に置いておいたわ。サイズが合わなかったら来てちょうだい、交換するから。脱いだ服は洗濯しておくわね」
「すみません、ありがとうございます」
「いいのよ。それじゃあね」
扉を閉めてヴァイオレットが去ったのを確認してから、湯船から出る。っと、その前に。
「ベビー5さん。そろそろ起きないとのぼせるか溺れるかしますよ」
「ッ！？」
ウトウトしていたベビー5に声をかけておく。彼女だって能力者だ、湯船で溺れ死ぬなんてシャレにならん。
バスタオルでざっと身体を拭き、用意されていた服を手に取る。うわ、下着ガチもんのやつだ。スポブラがよかったな……。でも、着ないわけにもいかないし。
(服の方は──ひえっ)
広げてみると、俗に言うネグリジェだ。色は白。さすがに生地は厚手だが、着るのはやはり恥ずかしい。そもそもこんなフリフリの服なんて着たことない。
(くそ、こんなときに限ってサイズがピッタリだ……)
仕方がない。一晩我慢して、明日着ていた服が乾き次第出発だ。このままここにいたらゴスロリも真っ青のドレスを着せられかねない。
用意された衣服を身につけて、脱衣所を出る。見聞色を使って、ドフラミンゴの位置を探った。結構上の方だな……自室か？
迷路のような廊下を抜け、長い階段をいくつも上り、私はしばらくしてようやくドフラミンゴのもとへたどり着いた。深呼吸をして、ゆっくりとノックする。
コンコンッ
「開いてるぞ」
「失礼いたします」
ガチャ
「ほう……似合ってんじゃねェか」
「あまり言わないでください、恥ずかしい」
普段からニヤついている顔を一層笑顔にするドフラミンゴ。あ、これまた弄られるパターンだ……。