第292話 ブーメラン発言 ページ8
「待て妖魔！」
「んあ？」
突然自分の進路を塞いだ男に、梨香はイラだった視線を向ける。
「邪魔だ、どけ」
「海賊に道を譲るわけがないだろうが！おれはクリミアン少将、恨みはないが平和のため」
「はい偽善乙」
「な」
ザシュッ！
「ッ、ごふっ……！？」
「ぎゃああッ！？」
名乗っている途中の彼の身体を、梨香は容赦なく貫く。その手には、臓器らしいものが一部こびり付いていた。悪びれもせず、しゃあしゃあと話す。
「まったく、後で手ェ洗わなくちゃいけなくなっただろうが」
その恐ろしい様子を見て、海兵が叫んだ。
「ばっ……化け物！悪魔！」
「お前、こんなことをしてなんとも思わないのか！」
「……ちっ」
声をかけられた本人は不機嫌そのものの顔で、振り向いた。
「なんとも思わないのか？それ、そのまま返させてもらうぜ。お前らは同じ人間を殺してなんとも思わないのかよ？」
「ッ！？」
「敵なんだから殺すのは当たり前だろうが、俺は他人の命を惜しんで自分が死ぬほどお人好しじゃねェんだ」
それから梨香は終始無言で、海兵達を屠り続けた。エースとルフィが気持ちをぶつけ合ったときも。ルフィがドラゴンの息子であると明かされたときも。その氷のような表情は崩れることなく、視線はただ1点を見つめていた。エースの処刑台、その、上。
「……赤」
憎々しげに漏れた単語は、誰にも聞き取られず空に消えた。
そして、同時に誰も気がついていなかった。梨香がゆっくりと、『ある男』の方へ向かっていることに。
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ゆき - ルイカさん» 続き待ってます 頑張って下さい (2017年4月23日 20時) (
レス) id: 8690baa923 (このIDを非表示/違反報告)
ルイカ(プロフ) - 日波輪廻さん» 閲覧ありがとうございます！これからも頑張りますね！ (2017年4月19日 22時) (レス) id: 4660d06a48 (このIDを非表示/違反報告)
日波輪廻(プロフ) - 読みました！更新楽しみにしてます！ (2017年4月19日 21時) (レス) id: 3ab73094d2 (このIDを非表示/違反報告)
ルイカ(プロフ) - ゆきさん» ふふふ……秘密です。でもご安心を、バットエンドでは終わらせませんよ！ (2017年4月18日 19時) (レス) id: 4660d06a48 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - ルイカさん» エースがーー どうなりますか (2017年4月18日 16時) (レス) id: 8690baa923 (このIDを非表示/違反報告)
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