変わり者姉妹、運命に抗う模様 (ページ38)

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第318話姉、楽しいページ38

なにか言いたげにするセンゴクさんだけど、質問は続く。
「彼女が使っていた刀だが、なにか特別なものなのか？」
え、梨香じゃなくて雪月花についての質問？確かにあの刀は異様だけど、それって外から見たくらいじゃわからないよね？もしかして──雪月花についてなにか知ってる？
(これについては情報を渡さないほうがいいかもな)
「いえ、特にそういったものではないと。街の武器屋で買ったものだそうですし」
「そうか」
さて、他にいったいなにを聞くつもりだ？人間関係？それともなぜ海賊になったか？はたまた能力の詳細について話させるつもりか！？
「──終わりだ」
「え？」
「協力ご苦労、尋問は終わった」
「ええっ！？」
ちょ、え！？マジで！？ねえあっさりし過ぎてないねえ！？もっと聞くことあるでしょうが！？
「え、あの、ほんとに終わりですか？」
「ああ、今回はな。聞くことがあればまたやるだろうが」
ま、マジですか。なんてアバウトな……センゴクさん意外と大雑把だったりするのか？
「……おい」
「ハイっ！？」
ちょ、ちょい！いきなり声かけないでびっくりするから！
「おれと話していて、楽しいのか？」
「…………」
センゴクさんいったいどうしたのセンゴクさん。そんなラノベのようなセリフ吐いちゃっていったいどうしちゃったの？熱でもあんのかな？
でも──
「ええ、楽しいですよ」
事務的な質問しかしなかったが、ちょっと楽しかったのは事実だ。そもそも誰かと話すのは嫌いではないし、自分のことを知ってもらえてると思って少し嬉しかったから。まあ余計なことを言わないようにかなり神経削ったがね！
「──そうか」
私の答えにそれだけ返して、センゴクさんはエレベーターに向かった。
さて、暇になってしまったな。見聞色でインペルダウン内の脳内マッピングでもしてますか。