第288話 戦争が始まる ページ49
海軍本部がそびえ立つ島、マリンフォード。そこにある街のとある建物の屋上に、佇む者が1人。黒いフード付きのマントを羽織り、その容姿だけでは顔どころか性別を読み取ることもできない。ただその立ち振る舞いから、まだ若いのではと推測できる。
「……そろそろか」
彼女が低く呟いた瞬間。
ザパァン！
巨大な水しぶきを上げて、クジラを象った白ひげの海賊船”モビーディック号”が海中からその姿を現す。既に傘下の海賊達はその背後に集結しており、もはやいつ血飛沫が飛んでもおかしくない状況だ。
「
そう呟くと、身体が透けていく。静かに眼下の群衆を見つめ、里奈は移動を開始した。屋根の上をリズミカルに移動し、海兵の上は月歩を使って通過していく。誰も、彼女の移動に気づくことはない。
そして静かに、砲台が並ぶ湾岸へと降り立った。三日月型の湾岸の凹んでいる部分、白ひげから見ると(実際は見えないのだが)ちょうど右の位置である。
里奈が降り立って間もなく、白ひげが海震を放った。海面が盛り上がり、大地が波打ち、爆発が海軍を襲う。
「ッ……」
その揺れは案外早く収まり、海は静寂を取り戻した。そこに、エースの声が響く。忠告を無視して出て行った自分を、なぜ見捨ててくれなかったのかと。しかし、それに対する白ひげの答えは。
「いや……おれは行けと言ったハズだぜ、息子よ」
その言葉に、ゆっくりと。里奈の唇が孤を描き、歪んだ。彼女自身の歓喜を、興奮を、代弁するかのように。
ズズズズズズ！
白ひげが放った海震が、津波になってやってくる。その地響きに、里奈の笑みはますます深まった。作戦が失敗すれば、エースと白ひげの命が失われる。しかしその緊張以上に、里奈は強者が集うこの戦争に介入することに限りない愉悦を感じていた。
津波が大きく盛り上がり、全てを覆い尽くそうとしている。そっと上を見上げ、小さな異形は愉快そうに微笑んだ────
──頂上戦争、開幕！
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ゆき - ルイカさん» スミマセン今まで書いてた小説が出来なくなり新しいサイト（フォレストページ）で書いているのでスミマセンがお願いします (2017年4月3日 20時) (
レス) id: 8690baa923 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - ルイカさん» づつきまっています (2017年4月1日 16時) (レス) id: 8690baa923 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - ルイカさん» タイトルは「ワンピースの世界のキャラクターが別のゲームの世界にトリップ？」です コメントや感想もお願いします (2017年3月31日 21時) (レス) id: 8690baa923 (このIDを非表示/違反報告)
ルイカ(プロフ) - ゆきさん» もちろんです！なんという題名か教えていただけますか？ (2017年3月31日 21時) (レス) id: 4660d06a48 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - ルイカさん» いえいえ きながにまっています 自分も小説を書いているのできてください (2017年3月31日 20時) (レス) id: 8690baa923 (このIDを非表示/違反報告)
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