第237話 姉、殺戮する ページ39
「う、ううっ……」
なん、だ？何が起こった？しかも、身体中痛いし。
おそるおそる目を開くと、なにか太い物が見えた。──糸？
「ぎゃあああッ！？」
そうだそうだったよ！私あまりの気持ち悪さに発狂して橋を大破させちゃったんだ！ロビンとフランキーは無事、か？原作通り対処してればいいけど
ビュンッ！
「っとお！」
そうそう、ゾンビ達も一緒に落ちてたんだっけ？じゃあ2人を信じて、私はこっちを処理しようか。
「ていやあッ！」
グシャッ！
拳を握って、目の前に迫るゾンビの胸を打ち抜く。おうふ、綺麗なお肉が丸見えですな。っていやいや、これ普通なら絶対吐くやつでしょ。見過ぎてちょっと感覚が狂ってきてんのかも。
とまあこんなこと考えてる間にも敵は待たないわけですが、思考加速しといた私にとっては欠伸が出るほど遅く感じる。顎を蹴り上げて頭を吹っ飛ばし、後ろから来たやつは手刀で真っ二つ。で、ここまでの感想。
「やば、超楽しい」
──そう。あんまり認めたくなかったけど、私はこの殺戮を楽しんでいた。ゾンビは影を抜かない限りずっと生きてるから死なないし、もともと死体だから罪悪感も薄く血もブシャーとは出ない。なにより、自分より肉体的に強い存在を地に這わせる快感に、私は酔いしれていた。まったく、これなら戦闘狂の梨香のこと言えないじゃないか。私も大概歪んでるんだから。
気が付くと、落ちてきたゾンビのほとんどは戦闘不能状態になっていた。つまらない、もう少し粘ってくれてもいいのに。
「やれやれ、まったくひどい目にってぎゃあああッ！？なんなんですこの惨状は！？」
「あ、ブルック」
「あじゃないですよシュンさん！これ、あなたがやったんですか！？」
「うん、まあ。それよりさ、上の二人をちょっと助けてくれないかな？」
さっき上をチラ見したら、2人共捕まってたからね。
「！わかりました、シュンさんもなんとか上がってきてください！」
「オッケー」
さてと、ではさっさと空気の階段で上へ
『里奈ー、いるー？』
「え！？」
こ、声だ。いったい誰？
『私だよ、雪月花！ちょっと来てほしいのー！』
せ、雪月花！？おいおい、今まで君から話しかけてくんのなかったろ！？しかも来てほしいって、もしかしてやばい状況か？
(今すぐはちょっと無理。急がなくてもいいかな？)
『うーん……いいよお♪』
(わかった、用事済ませたらすぐ行く)
『待ってるー！』
それきり声は聞こえなくなった。大丈夫か、いったいどうしたんだろ？
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ルイカ(プロフ) - ナバポさん» ありがとうございます！これからも頑張りますね！ (2017年3月14日 17時) (
レス) id: 4660d06a48 (このIDを非表示/違反報告)
ナバポ(プロフ) - 見に来ました。細かいところまで気が配られた良い作品だと思います。これからも頑張ってください。 (2017年3月14日 17時) (レス) id: 03f7a55e36 (このIDを非表示/違反報告)
ルイカ(プロフ) - 恋契さん» ありがとうございます！これからも読みやすさを意識して頑張っていきます！ (2017年3月6日 7時) (レス) id: 4660d06a48 (このIDを非表示/違反報告)
恋契(プロフ) - 読みやすかったです！更新頑張ってください！ (2017年3月5日 22時) (レス) id: 68281283e5 (このIDを非表示/違反報告)
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