1話 ページ3
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ヨコハマの裏路地に面する、とある五階建てのビルヂング。
いい加減新しい建物を建てるために古ぼけた建物は壊すべきだと言う意見も上がったが、建物の状態を見に行った男達がボロボロになって、だがしかし何も覚えてない状態で帰ってきた時からその案は却下された。
そして、ただ唯一その男が覚えていたのは、そのビルヂングには沢山の人形が居たということのみ。
なのでオカルト好きの間では通称、人形屋敷と呼ばれている。
隠れ家的なこのスポットは地図にも載っていなければ知っている人も少ない
まあ、古ぼけた外見にアンティーク人形、そして裏路地。都市伝説要素が満載だ。
既に廃墟だと思われていたそのビルヂングには、実はひとり青年が住んでいたのだ。
薄青の袴に市松文様の羽織、そして茶髪。世間では珍しくなってしまった和装の、顔の整った青年が。
彼は彼の『部下』が学校終わりに買ってきた新聞を広げると、直ぐに飽きたのか後ろに放り投げた。
「今日も暇だな…」
そう呟き座っている座椅子の背もたれに凭れ掛かる。そんな彼に一人の少年が飛びつき小さな手で目隠しをした。
少年はフフン、とはにかむとお決まりの言葉を言った
「だーれだ！」
「レーオ。悪戯は感心しないよ？」
手を掴んでずらし、背後を見るとバレちゃった、と言いたげな顔をした少年…レオがいた。レオはお話があるんだ、と言って青年の足に座る。
「ほらこれ！遊んでたら階段から落っこちちゃって取れちゃった！」
少年は履いていた短いズボンの右足の袖を捲ると自身の足を引っこ抜いた。そして、その足の付け根に有ったのは破けた布と解れた糸だった。
「マスターはくっつけて直すからくっついたら出来るかなーって思ったけどハズレだったみたい。くっつかなかった」
「そうかい。じゃあちょっとだけ大人しくしててね」
あどけない顔で頷くレオにニッコリと笑った青年。何も知らない一般人はおかしいと口を揃えて言うだろう。
まだ幼稚園ほどの少年が、急に布で出来た人形に姿を変えてしまったのだから。
「あっちゃあ。これは派手にやった」
縫い針と糸を取り出し足を付けていく青年の背後に小さな影が出来る。影の正体はまだ幼い見た目の少女で、片手には大量の紙束がある。
「あら
「アマネじゃないか。それ今日の依頼？」
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ぱなぱな - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2018年1月28日 17時) (
レス) id: 5128d6820f (このIDを非表示/違反報告)
寝夢@深淵のエコロ(プロフ) - 杞憂さん» ありがとうございます！綾辻先生は前々から出す予定でした(笑)これからもお願いします！ (2017年11月3日 19時) (レス) id: 671ce60c1e (このIDを非表示/違反報告)
杞憂(プロフ) - 凄く面白いです！個性ある人形たちと主人公との絡みが可愛くて大好きです！人形と聞いた時に綾辻さん来るか！？と期待していまして、本当に出てきた時は発狂ものでした！これからも頑張ってください (2017年11月3日 16時) (レス) id: bbdda47fdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寝夢 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tekitouni
作成日時：2017年8月10日 23時
