第34話 妹、敵を倒す ページ40
「ぜえっぜえっ！」
「お、お姉さん、大丈夫？」
「大丈夫にっ！決まってんだろーが！」
嘘だ。実のところ結構ヤバイ。頭グラついてきたし──。
ゴッ！
(しまっ……！)
ドサッ！
「お、お姉さん！」
くそっ！転んじまった！
「カヤ！無事か！？」
「だ、大丈夫よ……！」
「そう、かよっ！」
こうなっちまった以上、ジャンゴが追いつくのはすぐだろう。いまここでガキ共とカヤだけ逃がしても、どうにもならねえ。俺は腹を括って、迫りくるジャンゴを睨みつけた。
「どけっ、小娘！」
「ぐぅっ！」
足で蹴られてやられたフリをし、その間に体力の回復を計る。ガキ共はというと、催眠にかかったフリをしていた。そしてカヤが抵抗している隙に、ジャンゴに攻撃を食らわせる。だがジャンゴが股間への攻撃で悶絶している隙に俺は起き上がって、ガキ共に命令を下した。
「てめえらこれ以上手ェ出すな！カヤ連れて逃げろ！」
「で、でも！」
「ガキはすっこんでな！」
「ッ……」
大人しくカヤを連れて逃げるガキ共。立ち上がろうとするジャンゴを、俺は踏みつけた。
「いででででで！おいガキィ！早くそこをど」
「黙れクソが！」
抵抗するジャンゴに対して叫ぶ俺。いや、本当に叫んだだけだったんだ。なのに。
「ぎあっ！」
「は？」
ジャンゴは耳を抑えて、突然ぐったりした。
「お、まえ……！なに、を……！？」
「……！」
ジャンゴの様子を見ていて、1つの可能性が頭に閃いた。
それを確信に変えるため、俺は本気で叫ぶ。
「グルアアア！」
「ッ〜〜〜！？」
思った通り。至近距離で叫ばれたせいで、ジャンゴは気絶した。
(まさか……姉貴と同じ能力？)
だが、謎は増えたばかりだ。普通悪魔の実を食べれるのは1人のみ。同じ能力をもつ人間が2人同時に存在するなんてありえない事態だ。そもそも、この世界に来てからまずい物なんて食べたことがない。
(いろいろ考えることがありそうだな)
ウソップとゾロがやって来るまで、俺はしばし思案していた。くそっ、めんどうなことになっちまったな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ONEPIECE」関連の作品
【ONE PIECE】ハートの海賊団の�狎篝い糧�女�瓠撻肇薀侫．襯�ー・ロー】��
自由を謳う海賊 17 【ワンピース】
その美術商、自由。【ONE PIECE】��
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ルイカ(プロフ) - 鴉麗さん» 閲覧ありがとうございます！続編も余裕があれば読んでいただけたら嬉しいです(っ*’ω`с) (2017年4月8日 19時) (
レス) id: 4660d06a48 (このIDを非表示/違反報告)
鴉麗(プロフ) - 間違えました……。 (2017年4月8日 19時) (レス) id: fe16c709f3 (このIDを非表示/違反報告)
鴉麗(プロフ) - 姉妹トリップ久しぶりに見ましたが、はまりそうです。やっぱりこんな面白い作品に出会えるいるうらつくは最高です！ (2017年4月8日 19時) (レス) id: fe16c709f3 (このIDを非表示/違反報告)
ナバポ(プロフ) - ルイカさん» もちろんです！ (2017年1月1日 13時) (レス) id: 03f7a55e36 (このIDを非表示/違反報告)
ルイカ(プロフ) - ナバポさん» 読んでいただきありがとうございます。もしよろしければ、続編も読んでいただけたら幸いです。 (2017年1月1日 10時) (レス) id: 4660d06a48 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
