【 LXXX�� 】・ ページ43
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｢はやく見つけないとトレイのタルトを喰いそびれちゃうんだゾ！｣
｢じゃあ、早く見つけないとね｣
｢でも、もう思い当たるとこなんてないんだゾ…｣
しゅんとグリムの耳が垂れる
｢どこを探してきたの？｣
｢学園内はもうほとんど探したんだゾ…｣
｢中庭とかも？｣
｢ちゃんと探したゾ｣
なるほどね…
｢分かったわ、じゃあグリムは今まで通り学園内を探してね、それかハーツラビュル寮に行ってトレイにタルトを残してもらうように言ってくるとか｣
｢ふな"っ！それは名案なんだゾ！オレ様ハーツラビュル寮に行ってくるんだゾー！｣
ビューンという効果音が出る勢いでグリムはハーツラビュル寮へ走っていった
｢…｣
ふぅと息をつき、考える
あの子は魔力がないから、魔力を宛に探すのは無理ね
学園内はほぼ探したと言っているグリムの目に入らないとこといえば…
｢寮の中とか…かなぁ｣
そう思いながら私は鏡の間へ向かった
.
｢な…んですか｣
｢お前、魔力もないくせにAさんに近づくなんて偉そうなんだよ｣
｢寮長クラスでもないのに普通に話やがって｣
探されている本人であるユウは、Aの考えている通り他の寮生に囲まれ動けないでいた
｢急になんでこんなこと…？｣
ただの妬みなのでは？と思ったとしてもそれは彼らには通じない
｢別に、むしゃくしゃしてるからちょっかい出してるだけ｣
最悪じゃないか
なんでいつも面倒事ばかり巻き込まれるんだろう…
｢そんなに気に喰わないなら自分たちも話しかけにいけばいいのに｣
｢…チッ、くそ生意気だな！｣
｢それができたら苦労しねぇんだよ！｣
全員がマジカルペンをこちらに向けてくる
いや、いやいやこっちはただの人間だけど…！
死ぬ…！と覚悟を決め目をつぶるがいつまで経っても被害は来ない
ゆっくりと目を開くとそこには黒髪の彼女が立っていた
｢なにをしているの？｣
｢Aさん…っ！？｣
｢なんでここに！？｣
その姿を見た途端彼らは慌てだした
｢あのおマヌケ猫さんが貴方が急にいなくなった〜っていうから探しに来たのよ｣
感謝しなさいよね、と呟きながらAは寮生たちを見る
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Majesty_威厳
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作者名：ルイ | 作成日時：2020年6月14日 12時
