八日目 ページ10
あの夜から一週間が経った。本日、ろくでもない言動しか目立たなかったダリオは息を引き取った。
私たちは質素ながらも彼の墓を立てたが、全くとも言っていいほど悲しまずに、親の墓標を見ている兄妹の光景は、異様なことだったであろう。
しかし、この貧民街には冬を越すことができなかった骸が街中に悼まれるのを待っている。誰も私たちの事なんて気にも止めず、見慣れた光景と見なしていた。
人手の足りていない教会の神父は、忙しく街を往来している。葬儀を終えて、私たちはこの街を出る準備をしていた。
ダリオが生前ジョースター卿に送った手紙で、ディオは勿論のこと私も養子になることになった。
その事にホッとしたが、これから始まるディオの大暴走を止めなければいけないと思うと、先が思いやられる。
軽くため息を吐くと、いつも通り私の行動に異常に反応してくる我が兄は、心配そうに顔を覗き込んできた。
「どうしたA？ せっかくお前の服を買いに来てるんだぜ？ そんな顔するなよ」
ディオは困ったように笑い、私の顔色を伺っているが、いつまで経ってもこれが素なのか、猫かぶりだか分からない。
「いや、私はお兄ちゃんみたいに優秀じゃあないのに帰属の仲間入りを果たして良いのかな？ って事を考えてたんだけどね」
「Aは自分のことを謙遜しすぎだ。もっと自信を持って、俺たち兄妹がどれ程優れているか見せつけてやるんだ」
上昇志向の強いディオは、ごもっともな前向きな意見をすぐにくれる。前の世界にはいなかった頼れる兄を持って良かったと思う。
私は強く頷き、満面の笑みを浮かべた。私は私なりにディオの為に出来ることをやろう。なんだか、そう思うと照れくさくなって、彼の手を引いて街の中心へ駆け出した。
その後、頓珍漢な我が兄に服を選ばれたんだが、ありえないくらいのフリフリの服を買う羽目になりました。
残念なファッションセンスはここからだったそうで、私の所詮ゴスロリ姿を見て手を叩いて可愛い、可愛いと喜んでいたので断れなかった。解せぬ。
ラッキーカラー
あずきいろ
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kaki氷 - めっちゃ面白いですよ！ニヤつきが隠せませんでしたね！終わってて残念ではありますが、読ませて頂き有難う御座いました！ (11月14日 17時) (
レス) @page36 id: 2e64819f3b (このIDを非表示/違反報告)
死神(プロフ) - とても面白いです！！終わっているのが本当に勿体ないです､､､続きを､､､､！どうか続きをお願いします！！ (2021年10月20日 1時) (レス) @page36 id: e8c18d6184 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 更新が終わってるのが勿体無いです…続きが気になります! (2020年11月14日 9時) (レス) id: 990f265493 (このIDを非表示/違反報告)
メイム(プロフ) - めっちゃ面白いです！！ (2019年6月29日 13時) (レス) id: 89648f6823 (このIDを非表示/違反報告)
瑠射 - コーヒー牛乳さん» ありがとうございます！ 無理のない範囲で更新したいと思います！ (2019年2月3日 20時) (レス) id: 62553ed4b0 (このIDを非表示/違反報告)
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