攻守 ページ7
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イナズマジャパンは、剛陣の「ファイアレモネード・ライジング」により、同点ゴールを決めることに成功。再び同点にまで持ち込むことが出来た。
ブラジルボールでのリスタート。攻め上がるアルトゥールからパスをカットした野坂は、イレブンバンドを確認。残り時間は３分を切っていた。さすがに体力の底をついてしまったのか、皆の息があがっている。
｢明日人くん！｣
｢もう時間が無い！それでも絶対に勝つんだ！｣
野坂は、体力面に誰よりも自身のある明日人へパスを繰り出す。最後まで全力で勝利に向かって走る明日人の行く手を、アルトゥールが妨害しに現れる。
｢なに！？｣
明日人は、ブラジルのお株を奪うようなボールさばきでアルトゥールを翻弄。
全身を使ってボールを自由自在に操って見せると、そのまま前線に上がっていた灰崎にパスを繋ぐ。明日人は、敵に注意を引きつけるための囮だったのだ。
「シャーク・ザ・ディープ!!」
邪悪なオーラを足に集中させ、ボールを下から上へと蹴りつける。鮫となって背ビレを残し、地中へと潜りながら進んでいくボールは、ゴール前でその姿を表し、敵キーパーへと襲いかかる。
｢このマセロに任せろ！｣
迫り来る鮫を前に、マセロが気合を充填。己の腕に麺を巻き付かせる必殺技を進化させて対抗。「マカロニスパゲッティ ソース増量」と唱える。
しかし、ソースを増量した程度ではサメに丸呑みされたか、ボールを止めることはできない。
｢やった、入った！｣
｢いや、まだだ！｣
灰崎のシュートが決まった気でいたAが体を弾ませ、喜びを感じているのに対し、水神矢は冷静な判断を下すとそういうや、一気に駆け出していく。
｢水神矢くん!?｣
マセロの横をすり抜けたボールが、ゴールへと叩き込まれようとした刹那、それを阻まんとアルトゥールが飛躍。太陽を背に、キックばりのムーブでボールを弾こうとするが、その先には水神矢が。
｢なに！？｣
アルトゥールが阻むのを想定していたのだろう。既のところで、水神矢の決死のヘディングがボールをゴールまで押し込んだ。一歩間違えれば、スパイクで頭を削られるところだった。
【ゴール!!なんと熱いゴールシーンでしたでしょうか！日本が逆転ゴールを決めました！】
実況解説席で、角馬が突っ伏したまま動かない。急いでマクスターがゴールを叫ぶ。水神矢の勇気あるプレーで、日本が１点リード。仲間たちは水神矢を中心に集まり、喜びを分かちあっていた。
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作者名：小雪
| 作成日時：2019年9月18日 14時
