カロネード砲 ページ38
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アメリカ対日本。ボールは未だネイビーインベーダーキャプテン、ヨガがキープしたまま試合は膠着状態に。鍛え上げられたフィジカルを持つ相手に、明日人は無謀にもチャージを仕掛ける。
「明日人飛ばしすぎだ！」
敵うはずもなく弾き飛ばされる明日人に思わず剛陣が立ち上がり注意を促す。そんな彼に続くようにAもまた、口の両端に手を当てて指摘した。
「無理しないで！相手は仮にも軍隊、フィジカルでは圧倒的に不利よ！」
声は届いているはずなのに、明日人はそれでも立ちあがり、めげずにボールを奪いにかかる。彼の姿に二人は顔を見合わせる。
「どうしちゃったの」
「最近のアイツ張り切りすぎてねぇか」
「はい……ここ最近様子がおかしい気がします」
熱くなると前が見えなくなるのはいつものことだが、どこかひっかかった。例えるならば、喉に魚の小骨でも詰まっているかのようなむず痒い感覚だ。
突然交代されたアメリカ代表。無名の選手だらけでどうなるかと思われたが、序盤から接戦が繰り広げられていた。パスを一度も通さぬまま攻め続けるヨガからついに不動がボールをカット。
そのままキーパーと一対一に持ち込んだ。
「マキシマムサーカス！」
七色のボールを空中に展開させてから放つ必殺技。「マキシマムサーカス」分裂したボールが一つとなり、敵ゴールに襲いかかる。
「軍事衛星フォボス」
だが、ビッグマンが不動の必殺シュートを止めた。小柄なその姿からは想像がつかない力強さを見せると、会場からは賛美の声が上がる。
カウンターをくらった日本。ボールはゴール前のビッグマンから前線のヨガへ再び繋がれた。
すぐさま陣形を整え、マークにつくイナズマジャパンだが、敵の目を疑うような身体能力に翻弄され、空中で繰り出したパスを止めることができない。
「行くぜ！」
よって、ヨガに集中していたが故にできた日本の隙をみすみす与えてしてしまうことになった。
「カロネード砲」
ボールを上空に蹴りあげ、地面から巨大な大砲を展開させる。そして、大砲の尻を蹴飛ばすことによって ボールを弾丸のように飛ばす必殺技が炸裂。
「ダイヤモンドハンド」
円堂は、スペイン戦で新たに生み出したばかりの必殺技で挑む。その力は互角だったのか熾烈を極めた戦いはボールは上空に弾かれてしまう。
その時。
弾かれたボールは突然牙を剥き
膨大なエネルギーを蓄積し始めると
眩い光を放ち、ゴールへ突き刺さった。
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作者名：小雪
| 作成日時：2019年5月15日 0時
