星を超えた想いを12【オリオンの刻印】 (ページ17)

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※波打ちページ17

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噛み付かれた首筋に頭がおかしくなりそうになる。

Aが名前を呼んでも、灰崎は

一瞥すらせずにその首筋へと何度も噛み付いた。

「い、た……っ、痛い、灰崎く……っ」

強い痛みが首筋から体全体へと駆け巡り

血が出ているのが自分でもわかった。

生理的な涙すら浮かんできて泣いていると

「灰崎」とヒロトの宥める声が聞こえた。

「…………さすがにやりすぎだろ、それ」

それ、と言ったヒロトの指先には、

Aの首筋から胸元へと滴り落ちた血。

灰崎は、涙を流すAを視界に入れた途端

その目を見開くとすぐに自分がした事を

理解したのか「………悪ぃ」とか細い声で謝った。

「んで、どーすんだよこの血」

「いたっ……」

ヒロトが首筋の傷口に触れれば、Aは

悲鳴にも近い声で呻いて顔を歪める。

すると灰崎は何を思ったのか、再びAの

首筋へと顔を近づけるとそのまま血が溢れる

傷口に熱い舌を這わせた。

「は、はい、崎く……」

開いたばかりの傷口に舌が触れる度にじんじんとした痛みと柔らかい温もりが首筋を支配していく。

刺激に耐えるため下唇を噛んでいると、胸元に近い鎖骨からかぷ、と言う音が耳元で響いた。

「…あ、んたまで…なにし……て」

「あ？お前が首筋だけじゃ物足りねーって

顔してたから噛んでやったんだよ」

鎖骨から唇を離して、上目遣いでAを見上げながら、色っぽくヒロトが舌を唇から覗かせれば、Aは不覚にも心臓を高鳴らせてしまい、恥ずかしそうに目を逸らして「変態……しね……っ」と呟いた。

抵抗する力が残っていない彼女の鎖骨を

ちゅう、と力強く吸い上げれば赤い花が咲く。

「変な声出してんじゃねーよ、ブス」
「む、り……」

そのまま鎖骨を舐めあげ、吸い付いたり

甘噛みしたりを繰り返せばAは

糸が切れた人形のように甘い声で鳴いた。

首筋を舐めながら、Aの顔を横へと

傾けて舌を這わせやすいように動かした

灰崎は乱暴に吸い付いて赤い花を咲かせる。

鎖骨に舌を這わせ、時折甘噛みをしては

優しくリップ音を立てて吸い上げて

赤い印を散りばめるヒロト。

頭がクラクラとして、それが眠気なのか

貧血なのか分からない(名前は

「(だ、め…………意識、が…………)」

そっ、と重たい瞼を閉じてしまった____。