星を超えた想いを9【オリオンの刻印】 (ページ7)

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調整ページ7

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ボールは一気に雷門ゴール前へ。エースストライカー、ペクが攻めあがる。

「さ～て、このペク様を止められるかな!?」

ボールを勢いよく蹴りあげ、足に炎を纏い空中で半回転すると、オーバーへッドでボールをフィールドへたたき落とすペクの必殺技「レッドブレイク」が炸裂。

「させるか！」

構える円堂の前に盾のように立ちはだかった風丸の新たなる必殺技「スピニングフェンス」が発動。

目にも止まらぬ速さで竜巻を作り出しボールを上空へと持ち上げることでレッドブレイクはその威力を失い円堂へ持ち込まれる前にDFである風丸に止められてしまった。

「何っ!? 俺のシュートを止めただと？」

唖然とするレッドバイソン選手たち。ペクのプライドに傷がつけられた瞬間だ。

「みんな、まだまだ始まったばかりだ。落ち着いていくぞ！」

風丸がエースストライカーのシュートを止めたことによりイナズマジャパンの士気は上昇。円堂の掛け声にも拳を突き上げて「おおっ！」と声を張り上げた。

試合が再開される直後、ポジションについたレッドバイソン選手のイレブンバンドが鳴り響く。

監督調整を開始せよ

その指示を確認した韓国選手たちの口角がニヤリと密かにあがった。試合再開のホイッスルが鳴り響く。ゴール前の円堂から明日人へのロングパス。

しかしその時、後ろから迫ってきていたペクの激しいタックルにより、明日人は体勢を崩す。円堂から受け取るはずだったボールはペクに横取りされるかたちとなってしまった。

「明日人！！」

Aがベンチから勢いよく立ち上がる。ラフプレーの判断はされず韓国選手たちからの荒々しいプレーが続く。

ペクからボールを奪おうと万作、風丸のDF陣がマークにつくも、視界を遮るような敵のプレーに翻弄され、韓国選手の腕により二人は突き飛ばされてしまう。

「なによあのやり方、無茶苦茶じゃない！」

意図的な妨害。その言葉に尽きる。韓国の荒々しいサッカーを前に、狙われる選手たち。

「ラフプレーで冷静さを欠かせて戦う。それが韓国のプレースタイルみたいですね」

両肘を膝の上につき、組んでいた両手に顎を乗せた一星が探るような目でフィールドを見つめながら呟く。

「ラフプレーが戦術？そんなの認められるはずない！それにこれは公式な世界大会よ？なのに審判はどこに目つけてんのよ！おかしいじゃないこんなの」

冷静に試合を眺める一星とは反対に

Aは不安で胸が落ち着かなかった。