さん ページ5
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コツコツと二つ分の靴音が響く。一人は私の、もう一人は彼の。
彼の足音が異様に小さい気がしたけれど、奏斗くんのお家の人も同じくらい小さい時があるから多分似たようなお家なんだろう。
いつの日か前に奏斗くんに聞いた事があるんだけど、「家業の癖なんだよね！！！」と食い気味に答えられたためとても大変なお仕事なんだと初めて知ったのだ。
だから彼も家業の癖が出てしまっている、はず。
学生なのにお仕事してて凄いな、と無意識のうちに目を輝かせて彼を見つめると彼はなんで？と言わんばかりの顔をして頭の上にはてなを浮かべる。
そりゃそうだ。会ったばかりなのにすごーいって目で見られても意味がわからないだけだ。
こんな凄いのならもしかして先輩めちゃくちゃモテるのでは？とほぼ事実に近しいことを考え始めたとき、不意に「雲雀、」と隣から言葉が紡がれる。
え、と思って窓の外を見ると雲雀は飛んでおらず、オレンジの空に桜の花びらが舞っているだけ。一体何を見て鳥の名前を呼んだのか、と彼の方へ頭を動かせば真っ直ぐと前を見て、口元を薄らと緩ませていた。
「その子が奏斗の妹ちゃん？」
「…部分的に言えば？」
「えっ、なになにそれどういうこと？一部分は奏斗の妹じゃねぇの？」
「従姉妹なんだってさ。」
「へ〜、従姉妹。……従姉妹！？」
彼の視線の先には紫色の髪に濃いピンクのインナーを入れた、先輩と同じくらいの身長をしている男の子がいた。
その人は足音を一切立てずにこちらに近付き、ニコニコと笑いながら先輩に話し掛けた。どうやら奏斗くんのお友達らしい。先輩と同じように私を迎えに来てくれたのかな。
私の説明を先輩から受けた彼は「こんな似てんのに従姉妹なんだ……、」とまじまじと私を見つめ、この人誰やねん、みたいな顔をしている私に気付き、パッと人好きのする笑みを浮かべる。
「あ、いきなりごめんな？俺は渡会雲雀。セラおと同じように君を迎えに来たんよ。」
「風倉Aです！ご迷惑お掛けしました…？」
「いーや！全然迷惑じゃないから！元はと言えば奏斗が悪いし。」
「そーそー。迎えに行けって言われても名前も見た目も教えてくんなくてさぁ。」
「何やってるの奏斗くん……。」
雲雀、というのは渡会先輩のお名前だったみたいだ。いい名前だなぁと思いながらぶーぶー言ってる二人を見てグッと拳を握る。
「シスコン拗らせた奏斗くん殴らなきゃ。」
「「待って。」」
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ゆずもち@(プロフ) - 夢宮さん» これくらいだなんて言わないでください！夢宮さんの作品からいつも元気を貰っているのでどうお礼を申し上げたら……！応援ありがとうございます！夢宮さんも更新頑張ってください！✨️✨ (2023年4月3日 23時) (
レス) id: 893f10864f (このIDを非表示/違反報告)
ゆずもち@(プロフ) - 夢宮さん» わ、夢宮さん！コメントありがとうございますちょっとあの凄くとっても驚いているのですがファン！？ファン！？！？そうだったんですか！？！？嬉しすぎます！！夢宮さんの作品全て読ませて頂いているのでまさかそんな言葉を頂けるとは思ってもみませんでした…！ (2023年4月3日 22時) (レス) id: 893f10864f (このIDを非表示/違反報告)
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