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ポンポンと軽やかに行われる会話に癖になってしまいそうだ、と思いながらもそっと聞き耳をたてていると、横から突然「お兄さん！」と声をかけられる。
その声の持ち主はAさんと呼ばれた彼女で、突然話しかけられた事に驚き、けれど表情に出さないようにして斜め下に首を動かした。
「はい？」
「あの、さっきからあっちの広告見てますよね！もしかしてVOLTACTION知ってるんですか？」
「え…、あぁはい。知ってます。」
「じゃ、じゃあ、誰が気になってるとかありますか！？」
「…いえ、」
「そー、でしたか……。」
勢いを落とししゅん、と寂しそうに笑う彼女。その様子は耳としっぽが垂れた犬のように見えてしまい、ほんの少しの罪悪感を覚える。期待でキラキラと輝く瞳でわくわくと見られれば俺じゃなくたって、きっとこうなる。
そのせいか話を続けなければ、という考えに駆られ、普段ならここで切るであろう会話を不思議と続けてしまった。
それは多分、彼女に対して興味が湧いていたから、というのもあったからなんだと思う。本人が近くにいるとは気付かずに、好きを繰り返し言ってくれた彼女をどうしても引き止めたかった。
「…あなたは、VOLTACTION、気になってるんですか？」
「はい！それはもうめちゃくちゃ！」
「そうなんですね。ちなみに誰が…？」
「せら…えっと、あの赤い人です。私の推しになる予定、ってかもう推してます！！」
「へ〜、そこまで…。どうして推すって決めたんです？」
「………気になったから？」
うーん、と何拍か置いて紡がれたものは想像してたものよりも呆気ないもの。"気になったから"というあまりにも軽すぎる理由だ。
俺を推してくれるのは嬉しいけど、あれだけ好意を向けてくれていたのに味気なさすぎる。どうせならもう少し確立した理由が欲しかった。
彼女は何も悪くないのに、勝手に期待して勝手にガッカリした気分になる。
引き止めるんじゃなかったな、と後悔しかけた時、「だから、」と、口を開いた。
「調べて、覚えて、またさらに気になって調べて。それを繰り返して、私は彼を好きになると確信したから、推すんです。恋愛と同じようなものですよ。気になる人がいるから調べて覚えてまた気になる。」
「……！」
「好きとか嫌いとかってまず相手を気になってから考えるものじゃないですか？そこら辺よく分かって上手く言えないんですけど、気になったからってのはそれが理由だから、理由なんです。」
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イズ - ありがとうございます。楽しみにしてます！ (9月9日 16時) (
レス) id: e7957dca7b (このIDを非表示/違反報告)
ゆずもち@(プロフ) - イズさん» コメントありがとうございます。今日明日公開する予定なので少々お待ちくださいませ。 (9月9日 10時) (レス) id: 893f10864f (このIDを非表示/違反報告)
イズ - はじめまして。いつも楽しく拝読させて頂いています。こちらの続きを読ませていただきたいのですが、当方中国に在住のためTwitterの登録ができずフォローさせていただくことができません。今後作品を公開される予定はありますでしょうか？ (9月9日 3時) (レス) id: e7957dca7b (このIDを非表示/違反報告)
ゆずもち@(プロフ) - どーなつさん» コメントありがとうございます。パスワードですがTwitter(X)をフォローの上、ツイート(ポスト)内容を確認してからDMかましゅまろにてご連絡ください。 (9月5日 19時) (レス) id: 893f10864f (このIDを非表示/違反報告)
どーなつ - 推しに拐われた２の方でパスワードが分からず読めないのですが、どうしたらいいでしょうか。教えてほしいです。 (9月5日 18時) (レス) id: 185f957abc (このIDを非表示/違反報告)
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