バスケ2 ページ46
カンタside
A「シルクとやりたい・・・」
ボソリと呟かれた言葉に、思わずAの体を引き寄せた
俺より数センチ高いAが前のめりになって
息がかかりそうなほど近くに顔がある
カンタ「シルクより、俺のことを見てほしいな」
Aの耳に届けばいいと、囁く程度に言った言葉は
ドリブルの音さえしない本物の静寂の中
体育館特有の反響にのせられ、思いのほか大きく響いた
A「えっ」
驚いたように目を見開くA
その瞳の中には、柄にもなく真剣そうな自分の顔が映っていた
それを見て我に返る
カンタ「ははｗ顔真っ赤だよ？」
冗談だとでも言うように軽く話す
カンタ「久々のAとの遊び楽しみにしてたんだから、そんなこと言わないでよね」
赤くなった顔を見られないようにボールを取りにむかう
カンタ「はいよー」
A「ん。はい」
受け取ったボールをついてゲームを始める
Aのディフェンスは遠巻きに隙を狙うスタイルだ
だから俺はその場でシュートモーションに入った
カンタ「え？」
しかしまだ動かないA
カンタ「やっぱりAやる気ない？」
シルクとのほうが楽しいのかと少し寂しく思う
A「ごめん。見惚れてた」
カンタ「それさっきも言ってたよ」
A「カンタのシュートフォーム綺麗だからさ。止めたくないなって」
カンタ「なにそれ、ゲームにならないよ」
A「うん。俺、今ゲームどころじゃない」
カンタ「なんで・・・っと」
今度は俺が腕を引かれる番だ
持っていたボールが落ちてトントンとコートを転がる
引かれた腕はAの胸へと当てられ
ドクンドクンと強く早い鼓動が手に伝わった
A「走ってないのに、こんな速いの」
カンタ「なん…」
A「なんでだと思う」
普段とは違う真剣な表情で俺の目を覗いてくるA
カンタ「そんな…見るなよ」
A「カンタが言ったんでしょ」
カンタ「そう、だけど」
ドクンドクンと、Aの鼓動と重なるように
俺の鼓動も早鐘を打つ
A「カンタも早くなってる」
カンタ「う、動いたから」
A「・・・俺は、カンタといるからこんなドキドキするんだ」
カンタ「えっ」
A「俺だけかな？」
寂しそうな顔をするA
カンタ「・・・そうだよ」
先に俺に寂しい思いをさせた罰だ
少しはAにも同じ思いをしてほしい
カンタ「俺も、Aが…」
そんな罰も、たかが５秒で終わりを告げる
続編のお知らせ→←バスケ1【水溜りボンド：カンタ】（腐ィクション）
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ふっきー松 - いつも面白いお話ありがとうございますこれからも楽しく面白いお話ヨロシクお願いします (2017年10月14日 19時) (
レス) id: d08bba2ba9 (このIDを非表示/違反報告)
ルぐルぅ(プロフ) - 喜羽さん» リクエストありがとうございます！夢主とシルクのドッキリ･･･これは面白くしなくては！私自身楽しみながら書けそうです笑ありがとうございます (2017年6月9日 1時) (レス) id: b013458d43 (このIDを非表示/違反報告)
喜羽 - またリクエストさせて下さい！夢主とシルクが喧嘩するドッキリでメンバーを驚かす話お願いします！ちなみにメンバーが驚いたのはその喧嘩がドッキリじゃなくてマジ喧嘩みたいだったからでお願いします。 (2017年6月8日 14時) (レス) id: c5f8136dfc (このIDを非表示/違反報告)
ルぐルぅ(プロフ) - のんびりさん» 心霊探偵八雲ですか？すいません、初めてお聞きしました･･･小説か漫画でしょうか？もしよろしければ似ていると思ったお話など教えていただけると嬉しいです！個人的に興味がわいたので笑 (2017年6月2日 0時) (レス) id: b013458d43 (このIDを非表示/違反報告)
ルぐルぅ(プロフ) - 高杉哉兎さん» リクエストありがとうございます！風邪系ですね、了解しました！すこし時間がかかってしまうかもしれませんが、できうる限り早く更新させていただきますね！ (2017年6月2日 0時) (レス) id: b013458d43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞山神風∞ | 作成日時：2017年5月29日 2時
