【男主】魚 と 水 と 僕 【水槽には５匹】

ストーカー3 ページ38

シルクside




シルク「なんか忙しかった？」

A「へ？あ、あぁ。うん。少しな」

シルク「そっか。忙しいときにごめんな」

A「いやいや全然大丈夫だよ」

シルク「そう。まぁ顔も見れたし、帰るか」

マサイ「そうだね。忙しいとこ邪魔するのも悪いからね」

A「え、帰るって…家に？」

シルク「他にどこに帰るんだよ」

A「え！じゃあ俺送るよ！」

シルク「いや、忙しいんだろ？いいよ」

マサイ「それについでだからどっかで飯食ってくつもりだし」

A「じゃあ俺も行く」

シルク「いや、だからお前…」

A「大丈夫だから」


頑なに譲ろうとしないA


マサイ「別に初めて来たわけでもないのに･･･」


と言ってる間にも外に出て準備をするA

ドアを閉めるときにかかっているビニール袋を見て固まった


シルク「A？どうした？」

マサイ「留守の間にでも置いて行ったのかな」

A「あ、うん・・・そう、かもね」


そういうAの顔はどこか暗かった


・
・
・


「いらっしゃい」


しばらくしてついたのはAの行き着けだというラーメン屋さん


「今日は普通に食べに来たのかい？」

A「おじさん！」

シルク「？」

A「い、いや･･･バイトとかしてたから、そういう意味だよ」

マサイ「へぇそうなんだ」


にしてはおじさんの聞き方が心配そうな聞き方だったような・・・




A「ちょっとトイレ借りますね」

「あいよ」


食べている間はわりと普通で、特に変なところはなかった

ジッとAの背中を見つめていた店主のおじさんが
Aがトイレに入った瞬間にグルリとこっちを向いた


「２人はミコトちゃんの友達かい？」

シルク「え、えぇ」

「ミコトちゃん最近なんか変じゃないかな？」

マサイ「変、ですか？」

「あぁ・・・ここ最近店に突然来ることが多くてな」

シルク「まぁ、お店ですからね」

「あぁ、いや。そうじゃなくてだな。なんか慌てた様子で店に来たと思ったら
　裏口を使わせてくれって言うんだよ」

マサイ「裏口？」

「あぁ。なんか、何かから逃げてるみたいだったな」

A「逃げてるって？」


突然後ろから聞こえた声


３「「な！？」」

シルク「お前いつからそこに？」

A「え、今だけど・・・それより何が逃げたの？」

「え、あ、いや・・・」

A「また奥さん？」

「またってなんだ。３回しかねぇよ」

A「それもなかなかだね」

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