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赤井の車が大黒埠頭に到着したころには、日が西に大きく傾いて空が茜色に染まっていた
海沿いにマスタングを赤井は、ボンネットに腰掛け、タバコを取り出した
タバコの煙をゆくゆらせながら、ベイブリッジが架かる海を見つめる
タバコを吸い終え車に戻ると、ベイブリッジを渡り、みなとみらいにある駐車場にマスタングを停めた
すでに日が落ちて、町は夕闇に包まれつつあった。高層ビルが建ち並ぶ対岸では、一際高いランドマークタワーが黒い影となってそびえている
「ああ、そこに留めておくから取りに来てくれ。それと客人が三人乗っている、丁重に送り届けてほしい」
マスタングの後部座席には、すごい寝相の由美と、あごをつかまれながら寝る秀吉
そして助手席ですやすやと眠るAの姿があった
「すまんなキャメル」
昴の姿に戻った赤井は、飲み終えた缶コーヒーを自販機のごみ籠に捨てると、駐車場の中を歩いて行った。そして止めてあった昴360に乗り込む
ドアに手を伸ばし、バンとしめた次の瞬間
「おい、FBIの小僧」
後頭部に銃口を押し付けられれた
「どこの誰だか知らんが、貴様らのせいで我が国の要人に危害が加わるところだったぞ」
少女のような声だった。だが声色に反してその口調は大人びていて高圧的だ
「今回は幸運にも大事には至らなかったから見逃してやる。次はないと思え」
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aoi01171993(プロフ) - ありがとうございます、思いえがいていたお話になるかはわかりませんが作らせていただきます (1月22日 17時) (レス) id: 540323b136 (このIDを非表示/違反報告)
さつまいも - こんにちは!とても面白い作品ですね。できればでいいですが、警察学校時代に夢主ちゃんが幼児化したお話が見てみたいです。 (1月20日 22時) (レス) id: 3adbd7e5e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リンネ | 作成日時:2023年12月10日 2時