一人だけなんて選べません。 PART２ 【ONE PIECE】

空に消えて ページ13

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ナミの部屋を出て、空を見上げた


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夕方でオレンジに染まってたはずの空は


とっくのとうに濃い青色と化していた


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サ「やっと終わったのか…」


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どこからかそんな声が聞こえた


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あ「わっ！サンジ！」


サ「…人を幽霊みたいに言うなっての(笑)」


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サンジのいた場所は


少し影ってたから見えなかったんだと思う


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サンジは壁に寄りかかったまま煙を吐いた


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空に広がっていく煙は


上へのぼっていって、薄くなって消える


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あ「待ってたの？」


サ「まーな。ルフィは帰ったけど。」


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サンジは『ほれっ』っと言って私に何かを投げた


その何かは、まるい形をしている


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サ「それリンゴ。どーせなんも食わねえつもりだろ？

　 そんくらい食べとけよ。」


あ「…ありがとね(笑)」


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サンジの言う通り、


何かを食べる気はしなかった


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だから、サンジの気遣いがすごく嬉しい


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サ「ナミのこと、ショックだったか。」


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サンジは壁にもたれかかって床に座りこんだ


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私も隣に座る


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あ「そんなんじゃないよ。

　 でも…責任は感じてる。」


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私がこの船に乗ってこなかったら


そうしたら、何ともなかった


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ナミがショックでこんな風になったりはしなかった



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サ「Aにはなんの責任もないだろ。

　 そんな顔することねーって。」


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サンジは私の頭を撫でた


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優しく、ゆっくりと


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