事務の無難な私とエリートな彼《紫》

STEP25 ページ25

あれからというもの仕事はいつもの3倍近くあり、残業も3時間近くして帰り、ご飯も食べずに寝て


朝は歩きながらおにぎり食べ7時前には会社に着くという毎日…


香取さんは口も聞かなくなったし、お昼時間も取っている暇はない



会社内では『お疲れ様です』と『おはようございます』しか話してないと思う

そんなある日社長からの呼び出しがかかった。




こんな毎日だしそろそろクビにされるのかなと思いながらも重い足を社長室へと向けて歩き出す



(ｺﾝｺﾝｯ)

『吉村です。失礼します』


扉を開けて中に入ればそこには社長1人の姿が見え向かい合うようにソファーに座らせられた



社長｢ん、毎日お疲れ様｣


『いえ、仕事ですので…』


社長｢ところで急なんだけどさ、仕事は楽しいかい？｣


『えっと、、仕事自体はとてもやりがいがあって楽しいと思えてます』


社長｢じゃあ仕事以外では？？｣


どうしてそんな質問をしてくるのか分からないが、今自分が思ってる事をありのまま話した



『そうですね…最近は少し息苦しい部分があります。』


社長｢そうか……じゃあ、息抜き程度に１ヶ月間出張に出てくれないか？｣


『え…』



てっきり会社を辞めさせられると思ってたから、全く自分に関係ないと思っていた話で少し拍子抜けしてしまった…

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