シルヴァ家長男(女)の憂鬱を吹き飛ばせ！

弟とのデート☆２ ページ37

すっかりイケメンになったノゼルを見て

立派になりおって…と感動していると

何を見ている？と言われてしまった

ﾊｯバレないように見てたつもりだったのに…！

不覚…！！

とりあえず、イケメンになったねと伝え、

良い感じの花屋を探しに行く。

ノゼルが顔を赤くしながら

モゴモゴと口を動かしていたので、

熱でもでたか？と聞いてみたが何でもないらしい。

大丈夫かコイツ…


その時ノゼルは

(あの馬鹿。そう言う所がずるいのだ。

小さい頃はいつも引っ張られていたから

少しぐらいは大人っぽくなろうと努力したというのに

そんな事も知らないで何が“イケメンになったね”だ。

少しでも対等に近づけたと思ったのに

急にそんな事言うなんてとてもずるい。

とてつもなくずるい。

この前ではずっと私が兄になれないでは無いか…！

小さい頃から私の姉だと言うのにまだその座を

譲らんと言うのか、強情な姉だ！！)

などと思っていたのだが、

この夢主は全く気付いていないのである。

鈍感なのか鋭いのかよくわからないのが

シルヴァ家の長女なのである。

￣
私は暫く歩いた所でバネッサが言っていた“闇市”

と言うものを思い出し、

ノゼルを引っ張って連れて行くことにした。

こうしていると小さい頃を思い出す。

いつもこうしてノゼルを引っ張っていたものだ。

そして次の日遊び疲れて熱を出したノゼルを

看病するのも私だった。

私はノゼルと同じ様に遊んでいても

風邪をひかない程元気だったから

ノゼルには馬鹿だと言われたが

未だに何故馬鹿なのかはわかっていない。

なんでやろ？


とか思い出している間に例の壁の所についていた様だ

ノゼル「いい加減、手を離してくれないか…」

おっと、失礼。どうやら

引っ張る時に繋いだ手を離していなかったらしい。

『ノゼル、こっちだよ。この壁を通るんだ。

…怖いなら手繋いでやろうか？』

ノゼル「ふん、大丈夫だ。」

そうだよなーもう三十路。

ノゼルももう子供じゃないんだよなー…


闇市で花屋がないか探していると

いかにも怪しげな“Flower Shop lovely”とやらがあった

うわぁ！凄いなぁ！！

ノゼル「…？」

ノゼルは気付いていないらしい。

『ノゼル〜このお店、どんなお店かわかる〜？』

ノゼル「いや…」

『このお店は俗に言う“ラブホ”と言うやつだ』

ノゼル「ラブホ…？」

速報【ノゼルはラブホを知らないらしい】

マジですか。三十路で！？

純粋ピュアピュア…そして童貞や…

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