砂糖漬けのラブレター

部屋 ページ8

戸を開けると

一面石だった

本棚も机も椅子も柔らかそうなソファも

A｢(ふ…しみ…さん？)｣

肝心の伏見さんはというと
気持ち良さそうにベッドで寝ていた

いつも眉間にシワを寄せている
しかめっ面の伏見さんが

こんなに幼い寝顔だなんて思いもしなかった

私はいつの間にか伏見さんに手を伸ばし、
柔らかい髪に触れた

間近で伏見さんを見たのは初めてかもしれない

睫毛長いし肌綺麗だし白い

女子かっつの…

A｢！？｣

不意に腕を引っ張られた

そして流れるように布団の中に入る

ベッドは意外とやわらか…
じゃなくて！なんてことを…

見上げるとまだ伏見さんは寝ている

温かい

時々魘されていたのか
伏見さんは身動いでいた

それを安心させるかのように
Aは背中をぽんぽんと優しく叩いて

Aは言った

｢大丈夫ですよ｣と

そしていつの間にか
深い眠りについていた

部屋 伏見視点→←戸を…

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