宮兄弟には姉がいるようです。【ハイキュー！！】

完璧な ページ37

完璧




そう表すのが正解だと思える日向のそのレシーブに、影山は複雑そうな表情を浮かべた。




完璧だと言うのが悔しいかのように。




｢｢｢カウンター！！！！！｣｣｣




烏野のみんながそう叫ぶ。




(たった1点。

やけど、稲荷崎にとってこれは、)




＿＿取られたくない1点





旭の打ち込んだスパイクを、侑が拾う。




侑｢フォロー！！！｣




そして銀が打ち抜く。


ブロックアウトになりそうなくらい、コートの外へ大きく弾かれる、が。




(日向がいる！)




日向｢かげやまぁぁぁぁぁ！！！｣




そしてその場から、すごい勢いで突っ込んでくる日向。




『あっはっは！！！そんな後ろから攻撃すんの？！！！』


治｢(姉ちゃんがえらい楽しそうや)｣




烏野の10番がトスを呼ぶだけで、何かをするんじゃないか、とみんなの脳が叫ぶ。



しかしこれも、




囮だ。




中途半端なブロックになった所を、田中が打ち抜く。



それはアランくんを弾いた。



しかし、リベロの赤木くんが足でそれを上げた。




それに備えて下がった烏野。



ここで、カッと嫌な音。




ネットにボールがかかり、ポロンとこちらのコートに落ちた。




大した場面ではないこの1点。



しかし、心を折るには十分だとでも言うように、稲荷崎の応援コールが響く。




旭も、田中も、大地でさえも、拳を強く握る。




日向｢見たかよ！！さっきの俺のレシーブ！｣




影山にそう聞く日向の声が響く。




影山｢………………………見てない｣


日向｢うそつけ？！！！！ナイスレシーブって言ったの聞いてっからな！！


じゃあ、




次とるやつ見てろ！！！｣




日向のその言葉に、みんなが笑い、みんなが上を向いた。




＿＿苦しい、もう止まってしまいたい。

そう思った瞬間からの、


1歩。

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