ニヤけた表情をしてる時って自分じゃ気づけない時もあるよね ページ10
「ねぇ何か多大な勘違いをしてない?」
『赤葦の好きな人って木兎先輩じゃないの??』
そういうと壁から手が離れるどころか、グッと距離が近づいて思わず後ずさるが壁に阻まれる
「違う。あと俺の恋愛対象は女子だから」
『あ、そうなの』
内心残念だと思った
「あー……変な勘違いして突飛な行動やめて」
『うおっ!ちょっ』
何の脈絡もなく赤葦に抱きつかれて私の肩に顔を置く。普通に女子にやったらセクハ、もしかしたらこんなイケメンに抱きつかれたら喜ぶ人もいるかも
「タオル渡して一仕事やったみたいな満足気な顔して勘違いしてんなって分かった」
『そんな顔してたの!?』
「いつもより生気がみなぎってた。難しいゲームをクリアした時みたいな顔というよりブックカバーをしてる漫画読んでるときの表情だった」
私がブックカバーしている漫画類はBでLな本なので相当ニヤけてたか、眼光ガン開きの二択だ
『気をつける』
『で、いつ離れるの。休憩時間終わるよ』
時計を見るとあと五分で練習開始だ
5月中盤ともあって暖かいと言うより暑いぐらいだ。暑苦しいと思うのはこの抱きついている奴のせいだけど
「ミカのアホ」
『勘違いしたのは反省するけど、暴言はないだろ』
「恋愛偏差値弱者」
『事実だけどモテ男に言われると余計ムカつくな』
未だに私の肩に赤葦の顔がのっているので表情が分からないけど、声色的にはさっきよりは機嫌が良さそう
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作者名:眠たいお昼 | 作成日時:2023年11月17日 17時