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じゅうよん ページ15

「ありがとうありがとう!俺、子どもの頃から、館長になるのが夢でした」


「...わたしも、副館長になるために今まで努力してきたので叶って嬉しいです」



「ってんなわけあるかあ!(笑)

めんどくさいから、なあA?」


「んん、俊くんが一緒なら別にいいよ?」


「...だってよ火賀〜!」

「ほんとラブラブ!」

「2人でやれよ〜!」


「...しゃあないなあ!この火賀様とAがやってやろうじゃないか!」



わたしの肩を抱いている手でぽんぽんとそのまま叩かれたので俊くんのノリにノってあげると、わっと拍手が起こる。

俊くんはめんどくさがっているけれど、わたしは思い出作りにもちょうどいいし他の係でわかれちゃうよりも一緒にいられるからと思ったことを言ったらみんなに思い切り冷やかされた。

いつもの癖でかなり恥ずかしいことを言ってしまったと頭を抱えかけたけれど、俊くんがやる気になったのと俊くんのことを好きな子への牽制になったみたいだから別にいいかなとみんなの楽しげな雰囲気に隠れた突き刺さるような視線を背中に感じながらチョークを手に取った。

わたし気付いてるんだから、真野さんが俊くんのこと好きなの。

あと須藤さんもたぶんそう。

人を見た目で判断するつもりはないけれど、俊くんのことが好きならせめてもう少し容姿を磨いたほうがいいと思うなあなんて嫌味は心の中に俊くんのほっぺたをつまむ。



「…俊くんってもっとぶさいくにならないの?」

「は?意味わからん(笑)」

「や、なんでもない」

「てかそれどっちかっていうとお前やろ」

「え」

「顔整いすぎて俺今でもたまに緊張するもん」

「なんか俊くんが嬉しいこと言ってくれる」

「なんなん(笑)」



「あっ、あゆみおばけやんない?」

「美人じゃなきゃ怖くならないんだよね」

「でも、私そんな美人じゃ…」

「っもう何言ってんの!あゆみ超かわいいじゃん!」

「ほんとはAにもやってほしかったんだけど、副館長もあるからね…」

「Aだったらめちゃくちゃ様になりそう!」

「…んん、ごめんね、」

「いいよいいよ、副館長いなきゃ困るし!ね、あゆみやろうよっ」


「…うんっ」



断るものだとばかり思っていたから、彼女の笑顔の返答に思わず耳を疑った。

律とマリアはあゆみが暗所恐怖症であることを知らないのだろうか。

ならばと足を進めようとすると、後ろからお腹に回ってきた腕によって阻止された。


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真野さん須藤さんだれ

じゅうご→←じゅうさん



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ふぅ - 続き楽しみにしてます! (2021年5月15日 14時) (レス) id: e27c2c145d (このIDを非表示/違反報告)
なべ(プロフ) - 凄く面白いので続きが読みたいです!更新待ってます!! (2021年4月5日 18時) (レス) id: f19b1505d1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - コメント失礼します!とても繊細なストーリー好きすぎます…!!またお時間に余裕がありましたら、更新して頂けると嬉しいです!!大好きな作品です! (2021年2月1日 6時) (レス) id: fd1c6c399d (このIDを非表示/違反報告)
オムライス(プロフ) - 更新頑張ってください! (2021年1月6日 14時) (レス) id: 3df1040212 (このIDを非表示/違反報告)
冬葉(プロフ) - ptfさん» 返信ありがとうございます!楽しみに待たせていたただきますね! (2020年6月29日 17時) (レス) id: 8304f0e3e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ptf | 作成日時:2019年7月22日 23時

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