【ブルーロック】レモンティーあげたら懐いた。【凪誠士郎】

6 御影玲王という男 ページ6

＊



『ていうか、凪くんも意外と顔が広いんだね…』


「別に。そんなことないと思うけど」






いや、御影くんと仲が良いって大分そういうことだと思う。




くあ、と欠伸をしながら自席へ着く凪くん。隣の席にはよいしょ、と言って座るあの御曹司。


もう周りの女子なんて御影くんの姿見れて召されてるじゃん。大丈夫かな、気持ちは分かるけど。




なんだここは、イケメンが住む楽園か。



私ここにいていいのかな。場違い感半端ない。







「ねー君、凪と仲良いの？」






わお、話しかけられた。しかもいい笑顔で。この笑顔で何人の女の子を落としてきたのやら。


突然の声掛けに驚かない訳でもなく、動揺しながら何とか答える。




『え、いや別に、そこまで仲良くは…』


「はは、凪言われてやんの。でも凪が女子と会話するとこ今まで見た事なかったから気になって」


『あぁ、なるほど…』




そうなんだ…まぁたしかに、凪くんと同じクラスである私も他の子と話す姿を今まで見た事はないけども。私もそんな大した話してないからそっち側に含まれると思うし。





「なぁ、名前なんていうの？」


『あ、えっと、佐藤Aです。』


「佐藤か、俺は凪の友達御影玲王だ。よろしく！」





ええ知ってます。『こちらこそよろしく。』と軽く微笑んではみたものの、それにしても好青年だな、笑顔が眩しいや。と相変わらずな感想を脳内でのうのうと綴っていた。




だけど…





「…て、凪寝るの早すぎ」


『あはは、まぁいつもの事だし…』





ちょっと目を離せば、私達がほんの挨拶を交わす間に気持ちよく寝息を立てている凪くんが居るではないか。


いやしかし、このタイミングで寝られては大変困る。何せ御影くんとほぼ二人きり状態はちょっと所ではない気まずさが生まれるからだ。


どーしよ、話すことなんもない。





「ねー、ちょっと聞きたいんだけどさ」





あ、そっちから話しかけてくれて助かります。




＊

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