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Melody50 ページ23

「 ちょっ、おっ、おろして下さい!! 」

「 やだ 」


ぎゅーっと腰に回された手に力が込められて。

わたしの首筋に拓人先輩が顔を埋める。

今までにない、甘い時間。


「 拓人先輩…… 」


異常なほど、自分の体温が上昇していくのがわかる。

心臓の音が聞こえてしまうんじゃないかって

不安になればなるほど、ドキドキしてる。


「 A 」


ポーン

拓人先輩の右手が鍵盤に触れる。

わたしは拓人先輩とピアノに挟まれた状態。


「 拓人先輩……? 」

「 ……… 」


右手が、鍵盤の上で踊る。

旋律が流れる。

この間と一緒。

わたしが今日、吹いた曲。


「 A 」


息が耳にかかってくすぐったい。


「 今日、何を考えて吹いた? 」


甘い旋律は止まない。

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作者名:風怜(Ruru) | 作成日時:2011年12月23日 20時

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