27：瞳に魅入る ページ30
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翌日、ばーさん(リカバリーガール)の治癒のお陰で全回復となった俺は家でくつろいでいた。
ヴィラン襲撃事件により学校も休校になったのだ。
「にしても暇だな〜...」ﾎﾟｹｰ
一般人であれば、あんなことがあったら少しはトラウマになって休めたものじゃないだろう。しかし俺はそれ以上残酷な現実を知っていたので、いつもの日常となんら遜色なかったのである。
「ゲームも飽きたしなぁ…」
実は全回復したから昨日ちょっと夜更かししたのである。そのせいかウトウトとしてしまい、いつの間にか夢を見ていた。
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夢の中の俺はクラスの皆とショッピングモールに来ていた。
隣には切島がいる。
「なぁ、A！このTシャツ良くね？！漢気Tシャツ！！お揃いにしよーぜ！」
「お、いいじゃん〜。俺Tシャツ持ってなかったんだよね〜」
なんてたわいもない話をしていた。
その時ふと何かが視界の端で光る気配がして…
パァン！
俺は頭を撃ち抜かれていた
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「ッ！！！！」ｶﾞﾊﾞｧｯ
「ハッ…なんだ今の…夢…」
撃たれたと同時に目が覚めた。夢でよかった。こんな臨死体験ごめんだ。
ピンポーン
「ックソ、何だよ…」
悪夢を見て、だいぶ不機嫌な俺はモニターを見に行くと、そこには人使がいた。
人使を家に招き、冷たい飲み物を出す。そうすると人使は顔色を伺うように
「…元気そうでよかったんだけど、何か機嫌悪い？来ちゃまずかったか。」
気を使わせてしまったことに罪悪感を覚えすぐに先程見た夢のことを伝える。
「…。大丈夫、正夢にはならないだろ」
人使はぶっきらぼうに応えるもそれはどこか優しさを含んだ言い回しだった。俺はそれに安堵し、人使の用件を聞く。
「…、Aが昨日あんなにボロボロだったからな。心配で見にきたんだよ。リカバリーガールに治して貰ったんだってね」
俺はてっきり昨日キスしてしまった事に対してまだ恥じらいがあると思っていたから、今日は人使は来ないと思っていたのだ。本人はケロッとしていて逆に寂しい気もしなくもない。
「それと、学校も休みだし丁度暇だったんだよね。ここに来れば何かあると思ってさ」
なるほど、暇つぶしのために来たらしい。しかし残念ながらこの家には何もないのである。
あ、いいこと思いついた。
「人使さえ良ければ、猫カフェいかね？俺なんか癒されたい気分」
人使にそう伝えれば、死んだ魚の様な目をした瞳をキラキラとさせて頷いてきた。
俺はその瞳が好きだった
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ポポポ(プロフ) - はちすかさん» はちすか様、素敵なコメントありがとうございます！制作の励みになります。拙い文章力ですが、更新頑張ってまいりますので、ご愛読のほどよろしくお願いします！ (2021年2月27日 15時) (
レス) id: 044150acb1 (このIDを非表示/違反報告)
はちすか(プロフ) - コメント失礼します。一つ一つの文章の描写がとても素敵で、続きがとても楽しみです。 (2021年2月27日 13時) (レス) id: 798d8404cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポポ | 作成日時：2021年2月23日 14時
