10：再開�� ページ12
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ぼーっとそんなことを思い出しながら人使を眺めていたら、人使は何かを考えた後口を開いた。
「俺、あんまりAのこと知らないんだけど。」
ジトっとこちらを向いて、訴えてきた。はぁ、そう来るか…
親父が裏社会の人間でアサシンをやっていますーだなんて軽々しく、例え口が裂けても言えないことだ。それは、もちろん親父にも言われていたことで、外部の人間はもちろんのこと、極々限られた身内にすらそのことを口外してはいけないと、耳にタコができるほど聞かされた。
理由は、身内が口を絶対に割らないという保証がないことと、身内が口を割らなかったとしても、それを口外したという事実がバレれば、別のアサシンに殺される危険性が大だからだ。殺し屋は個人でやるものと思われがちだが、警察やヒーローへの情報漏洩を防ぐために、実は縦と横の繋がりが密接なのだ。一人がバレることによって、一気に芋づる式に釣れてしまうというデメリットを抱えている。
とは、言ったものの…
「はぁ…」
「え、ため息つきたいのはコッチなんだけど。」
ジッと何かを見定めるような、真実を見透かしているようなこの目が、正直苦手だった。心の内を探られているようで、それでいて自分から話すように仕向られている感じが。
悶々としていたら、ピンポーンとチャイムが鳴った。なんてラッキーなタイミングと思い、人使から逃げるように玄関へと向かう。
チャイムの正体は郵便のようで、差出人は雄英高校からだった。
「雄英から合否のやつ来たんだが、人使は家にいなくていいのか？」
「あー、俺はどうせダメだろうし。一応普通科は受けたけどね。」
「おー、そっか。」
悲痛な表情の彼を見て、俺はなんて声をかけていいかわからなかった。確かに人使の個性柄、あの試験には不向きだろう。だからと言って、夢を諦めては欲しくないのだが....
「ヒーロー科に編入も検討してもらえるらしいから、俺は頑張るよ。」
「そうだな。人使の個性は強いし、それを見逃した雄英にも落ち度がある。見返してやろうぜ。」
そう言うと、人使は驚いた表情をしてからどこかこわばっていた顔を緩めていった。
「さっさと開けろよな。ま、ドーセ受かってるんだろうけど。」
そして俺たちは封筒を開けて、オールマイトが映し出された動画を見ていた。
結果は合格。
俺たちの高校生活が始まる。
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ポポポ(プロフ) - はちすかさん» はちすか様、素敵なコメントありがとうございます！制作の励みになります。拙い文章力ですが、更新頑張ってまいりますので、ご愛読のほどよろしくお願いします！ (2021年2月27日 15時) (
レス) id: 044150acb1 (このIDを非表示/違反報告)
はちすか(プロフ) - コメント失礼します。一つ一つの文章の描写がとても素敵で、続きがとても楽しみです。 (2021年2月27日 13時) (レス) id: 798d8404cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポポ | 作成日時：2021年2月23日 14時
