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『で、なんて言おうとしたの？』
頭の上から振ってくる声
「いいよ、もう言っちゃったし...」
『なんで？』
「おんなじこと言おうとしてた...」
どうせきっとまた、『なんて？言ってみてよ。』とか『いいじゃん、言いなよ。』とか言うんだろうな、この人。
そう思って諦めにも近い覚悟をしていると、
『そっか。わかったよ。』
そう言って背中を優しくポンポンと叩いた
「...聞かないの？」
思った反応との違いに顔を上げると
『うん。』
そう言って目尻を下げて微笑んでいる
「...なんで？」
『んふふ、こうしてたら言わなくてもわかるから。』
そう言ってまたフワッとわたしを引き寄せて
「Aもわかる？」
そう聞かれた
「...わかってても...口にしてもらわらないとわかんないこともたくさんあるよ。」
『ん〜そっか...
じゃあ、言おっかな』
え！！
ビックリして嬉しくて倫也さんの胸に手を当てて顔を上げた
目を輝かせて次の言葉を待っていると
「いや、そんな期待されると言いづらいんだけど...」
と倫也さんは笑っていて
だけど、
『期待しかしてないから！ふざけたり、逃げたり禁止！あと、また今度とかやっぱやーめたとかもだめだか....
『俺が幸せにするよ。』
グッと引き寄せられて頭を肩の上に乗せた倫也さんの声は
優しくて
あったかくて
すごくすごく愛しくて
胸がたくさんギュッとなった...
「わたしが幸せにしてあげる。」
背中に回した手をギュッとして言うと
『あはは、真似したでしょ？』
と笑う倫也さん
「違うよ？ただ同じ気持ちなだけ。」
『じゃあさっきの言葉も言おうか？』
「いいよ？」
『じゃあ、....「せーの！』」
『めちゃくちゃスキ。』
「........。」笑
『...おい、やりやがったな...。』
「...あはははは！やったー！
倫也さん、あーりーがーと！」
スルッと倫也さんの腕の中からすり抜けて言うと、
『あー。これ恥ずかしいやつだ...』
と眉頭を掻いた
倫也さんが恥ずかしいときにする癖
ケラケラ笑うわたしを見て
その場にしゃがみ込みながら呆れたように笑う倫也さんが
恥ずかしがっていつもはぐらかす倫也さんが
今日も明日も明後日も
これから何十年先も
きっとわたしにこうやって幸せをくれる
桜の降る夜に出会えたわたしたちに
これからも花びらが絶え間なく降り注ぎますように...
-fin-
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RJS(プロフ) - 葵さん☆なんて嬉しいお言葉...涙が出そうなくらい嬉しいです。景色が目に浮かぶ様な物語が描きたかったので思いが伝わった気持ちになりました...。幸せです！言葉でお伝え下さって本当にありがとうございます。幸せに眠りまーす♡ (9月16日 2時) (
レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
葵 - まるで一本の映画を見ているような気持ちになり、一気に読み切ってしまいました。本当に素敵な作品ありがとうございます！空と海の碧さと夏の暑さが入り混じって、優しくて、もどかしくて。素敵な世界をありがとうございます♡˒˒ (9月15日 20時) (レス) @page24 id: e59d00ee3d (このIDを非表示/違反報告)
RJS(プロフ) - ゆずはさん» ゆずはさん☆コメントありがとうございます。読み返してもらえるなんて幸せな作品です！本文にも書きましたが、まだ頭の中にあるものがあります。それをうまくかたちにできるよう頑張りますので是非お付き合い頂ければ嬉しいです。最後までありがとうございました！ (2022年2月13日 9時) (レス) @page24 id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
ゆずは(プロフ) - ついに終わってしまった、、。とても幸せな気持ちになれる作品でした。RJSさんが作り出す倫也さんが大好きで何度も読み返してました笑笑また新しい作品で出会えたらぜひ見に来たいと思います！！ (2022年2月12日 23時) (レス) id: d5f1772468 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RJS | 作成日時：2022年1月18日 9時
