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「ねぇ、さっきなんか言おうとしてたよね？」
『ん？』
「花火上がる直前、なんか言いかけたじゃん！」
『なんもないよ？』
きょとん顔のままこの場を切り抜けようとしてんな？
この男は。
ふふふ、こんなことでは騙されないわよ、あたしは！
「いや、なんか言おうとしてた、絶対！」
『ん〜なんだろねぇ。忘れた。』
「ううん、絶対忘れてないと思う、わたしちょっと聞こえたし！」
『おー、ちょっと言ってみて。思い出すかも知れないから。』
「俺、Aのこと」
『うん。それから？』
「めちゃくちゃ....
ここからは
多分。
多分、こう言ってくれたんじゃないかっていう
ちょっとしたわたしの希望というか、そうだったらいいな的な...
スキ...。」？
目線を上げて確認するように倫也さんを見ると、
きょとんとした顔のまんまわたしを見てる。
え？わたし間違った？！
げっ、勘違いだったら赤っ恥だ！！
急に恥ずかしくなって、どうしたものかと思っていると
『ありがと。』
とニヤニヤ笑っている倫也さん...
....。
はっ！！！
やられた！！！
この人わたしを誘導して言わせやがった！！
最初から覚えてたんじゃん！！
「ねぇー！騙したでしょ！」
『え？なんも騙してないよ？』
「言わせたかっただけでしょー？！」
『なんて？？』
「...あの、今の言葉だよ！」
『忘れちゃった、なんだっけ？？』
そう言う倫也さんは終始クスクス笑っていて
そんな倫也さんを何クソと思いながら、
「じゃーもういい、今言おうと思ってたことはぜーったいに言わない！」
そう言って前をつかつかと歩き出すと
『Aちゃん〜待って待って、ごめんて。』
と隣に来てまた手を繋いでわたしの顔を覗き込んで
『...なんて言おうとしたの？』
といつもの柔らかい笑顔で聞いてきた...
だからズルいんだよ
人の決意を笑顔ひとつで崩してくるこの人が
憎らしくて憎らしくて
やっぱり愛おしくて
立ち止まって口をへの字にして抵抗するのが精一杯だ
クスッと笑った倫也さんはわたしの腕を引いて
腕の中にポスッと収めた
『ごめんね。困った顔が可愛くてねぇー。つい。』
そんなことをまた優しい声で言うから
その声が胸から響いて
少し炭の香りがする胸元に顔を寄せた
「趣味悪。」
そう言って胸にコツンと頭をぶつけると『ごめん。」と嬉しそうに小さく笑った...
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RJS(プロフ) - 葵さん☆なんて嬉しいお言葉...涙が出そうなくらい嬉しいです。景色が目に浮かぶ様な物語が描きたかったので思いが伝わった気持ちになりました...。幸せです！言葉でお伝え下さって本当にありがとうございます。幸せに眠りまーす♡ (9月16日 2時) (
レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
葵 - まるで一本の映画を見ているような気持ちになり、一気に読み切ってしまいました。本当に素敵な作品ありがとうございます！空と海の碧さと夏の暑さが入り混じって、優しくて、もどかしくて。素敵な世界をありがとうございます♡˒˒ (9月15日 20時) (レス) @page24 id: e59d00ee3d (このIDを非表示/違反報告)
RJS(プロフ) - ゆずはさん» ゆずはさん☆コメントありがとうございます。読み返してもらえるなんて幸せな作品です！本文にも書きましたが、まだ頭の中にあるものがあります。それをうまくかたちにできるよう頑張りますので是非お付き合い頂ければ嬉しいです。最後までありがとうございました！ (2022年2月13日 9時) (レス) @page24 id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
ゆずは(プロフ) - ついに終わってしまった、、。とても幸せな気持ちになれる作品でした。RJSさんが作り出す倫也さんが大好きで何度も読み返してました笑笑また新しい作品で出会えたらぜひ見に来たいと思います！！ (2022年2月12日 23時) (レス) id: d5f1772468 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RJS | 作成日時：2022年1月18日 9時
