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〜♪
ーお風呂が沸きましたー
いつも聴き慣れた音声が部屋に響いて
「あ、倫也さんお風呂沸いたから先どうぞ。」
『俺後でいいよ?Aちゃん入っといで?』
「いや、一応お客様だから。早く早く!ゲームする時間なくなっちゃう!」
そう言ってソファーの後ろから背中を押した
半笑いでされるがまま押されてバスルームに押し込まれた倫也さんに『着替え置いてあるから使ってね。』と言ってリビングに戻った
そのままキッチンに向かって軽く食べるものを創作してソファーに戻った
ソファーの傍に置いてある倫也さんのダウン
テーブルの上に置いてあるあの日わたしが選んだ眼鏡
見ているだけで心はくすぐったくて
ダウンにちょっと寄りかかって眼鏡に手を伸ばしてつけてみる
ダウンから微かに香る倫也さんの香りに目を瞑っていると
なんだか気持ちがポカポカしてきて心があったかくなった
まるで頭を撫でられてるみたいな安心感で
それがあまりにリアルで薄目を開けると
....倫也さん..?
「わっ!!倫也さん!!!」
至近距離の迫力に飛び上がるように起き上がった
『あはははは!』
ずり落ちた眼鏡をとりながらバクバクと鳴る心臓の音を落ち着かせながら呼吸を整えた
が、
落ち着いてみれば
今度はお風呂上がりのいい匂いとペタッとした髪の毛、わたしのオーバーサイズのジャージをいいサイズで着てる倫也さんにまた眩暈がして
半白目になっていると、
『やっぱ寝てた。笑
そんな気はしたんだよねー。疲れてるよね。とりあえず風呂入っておいでよ。ごめんね、先。』
と、今度はわたしの背中を優しく押してバスルームへ押し込んだ倫也さんは『覗かないからごゆっくり。』と笑って扉をゆっくり閉めた。
いや、あたしなんか言えよ!
そうは思ったけど
あまりのパンチに声がでなくて
頭が回らないまま湯船に浸かって
またさっきの倫也さんを思い出してにやけてしまうわたしは本当にやばい気がしてきた笑
顔をペチペチと叩いてバスルームを後にして
またリビングへ戻ると
『おかえり。』
と言ってケータイ片手にこちらを向いてくれる倫也さんが居て
「ただいま。」
って答えて、
だけどお風呂上がりの熱と倫也さんの熱が相まって異常なほどに熱くなっているのがわかる頬にものすごく喉が乾いた...
そして冷蔵庫に向かうも
...気づいてしまった。
わたし...お風呂上がりの倫也さんにビールどころか飲み物ひとつ出してない!!!
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RJS(プロフ) - 葵さん☆なんて嬉しいお言葉...涙が出そうなくらい嬉しいです。景色が目に浮かぶ様な物語が描きたかったので思いが伝わった気持ちになりました...。幸せです!言葉でお伝え下さって本当にありがとうございます。幸せに眠りまーす♡ (9月16日 2時) (レス) id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
葵 - まるで一本の映画を見ているような気持ちになり、一気に読み切ってしまいました。本当に素敵な作品ありがとうございます!空と海の碧さと夏の暑さが入り混じって、優しくて、もどかしくて。素敵な世界をありがとうございます♡˒˒ (9月15日 20時) (レス) @page24 id: e59d00ee3d (このIDを非表示/違反報告)
RJS(プロフ) - ゆずはさん» ゆずはさん☆コメントありがとうございます。読み返してもらえるなんて幸せな作品です!本文にも書きましたが、まだ頭の中にあるものがあります。それをうまくかたちにできるよう頑張りますので是非お付き合い頂ければ嬉しいです。最後までありがとうございました! (2022年2月13日 9時) (レス) @page24 id: acf635abfc (このIDを非表示/違反報告)
ゆずは(プロフ) - ついに終わってしまった、、。とても幸せな気持ちになれる作品でした。RJSさんが作り出す倫也さんが大好きで何度も読み返してました笑笑また新しい作品で出会えたらぜひ見に来たいと思います!! (2022年2月12日 23時) (レス) id: d5f1772468 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RJS | 作成日時:2022年1月18日 9時