.→ ページ38
「こんな大雨で走って何処行こうとしてたんです？」
バレないようになんでもいいから嘘を吐け。
『あー……と、スーパー…に？』
そういうと警察の人は考える素振りをした。
「スーパー？こっちにはないはずなんですが……」
…まじか……どうしよう。
きっとこのままだとあいつらに追い付かれる。
『ぇ……と、引っ越してきたばっかりで、道分からなくて……』
「なるほど……あっそうだ！この辺にもう一個スーパーあるので、私で良ければ案内しますよ？」
『…ぁ、ほんとですか！？ありがとうございます！』
目的からは外れるが、とりあえず動かないと捕まってしまう。
素直についていこう。
「はい！じゃあ着いてきてください！」
__________
警察の人の隣で傘に入れてもらいながら歩く。
ここでひとつ疑問が湧いた。
『………人、居ないですね…』
「まぁ、台風きてるので出かける人はほぼ居ないでしょうしね。」
そう言うが、にしても居なすぎるのだ。
現在、約七時辺りだろう。何処の道を通っても人一人としてすれ違わない。
可笑しいのだ。
まさか、こいつも？
思わず私は足を止めてしまう。
「？どうしました？どこか体調でも…」
警察の人がもう一度私を傘に入れる。
チーノの時も優しくされて一気に地獄へ落とされた。
何故だろう。背筋が凍っていく感覚がした。
私の身体が此処を離れた方が良いと言っている気がする。
『…………あの、やっぱり私帰ります。このままじゃ親も心配、するので』
「え、そうですか？なら私、送りますよ…『だ、大丈夫です…！家なら、覚えているのでっ！』…………」
不意に警察の人のポケットから何かが落ちた。
『…？あの、落としましたよ…？』
拾い上げようと腰を落とすと、急にパリンと何かが割れる音がした。
次の瞬間、目の前が一気に曇り視界を奪われる。
ああ、やっぱりじゃねぇかよ。さっさと離れれば良かった。
頼りない視界と足元で曇りから脱け出そうと私は足掻いた。
ここでひとつの声が聞こえてきた。
.→→←負けないで♪もう少し♪最後までぇ…あああ！！！という名の十章
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 965人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
水上灯 - 主人公好きですｗめっちゃ面白いです、頑張ってください！ (2023年4月15日 12時) (
レス) @page10 id: 278a10c8d3 (このIDを非表示/違反報告)
頭おかしい夢女子 - 初コメ失礼します！！白26様の言葉使いや話の題名などが面白くて一目惚れしましたぁ！自分はあんまり文章が上手くないので尊敬します！！ (2023年4月7日 1時) (レス) @page50 id: acd727f7b1 (このIDを非表示/違反報告)
白26 - ミーネンさん» コメントありがとうございます！！読んでくださり本当にありがとうございます！凄く嬉しいです！！今年も頑張るのでよろしくお願いします！ (2023年1月1日 22時) (レス) @page43 id: 3621e90142 (このIDを非表示/違反報告)
白26 - 1国の33民さん» コメントありがとうございます！！これからヒロインとの絡みも増やしていきたいですね……頑張ります！！ (2023年1月1日 22時) (レス) id: 3621e90142 (このIDを非表示/違反報告)
ミーネン - 初コメ失礼します。気になって読んでみたら手が止まらなくなり少し焦りました（笑）これからどんどん目が放せない展開になりそうでわくわくしています。お体に気をつけて。最後になりましたが明けましておめでとうございます。今年も勝手ながら応援させて頂きます。 (2023年1月1日 22時) (レス) @page43 id: 1c195c76a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：白26 | 作成日時：2022年12月3日 22時
