３０さじ ページ30
*
「じゃ、俺こっちだから」
「ありがとう」
「昼は、いい？」
「うん、昼は…玲斗くんと食べたい」
「……そっか、じゃ」
玲斗くんにフラれた次の日。
私はうっしーと登校した。
私のことが心配でついてきてくれている。
なんだかんだ優しい人だ。
「あ、A、おはよ！」
「おはよー」
ビクビクしながら入った教室は変わりばえない景色だった。
ゆかりんが私に声をかけ、なーちゃんやキヨくん達も挨拶してくれる。
でも、いつもと違うことが一つだけある。
「…あれ？今日はレトさんに挨拶しに行かないの？」
「今日は…ね」
いつもは、挨拶するためだけに玲斗くんの席に向かって、挨拶しただけで喜んで…。
玲斗くんは、どう思ってるのかな…？
*
「…」
話すことがない。
いや、話せない。
今の私たちの関係は、"フった人"と"フラれた人"。
昨日のことは、思い出したくもない。
「…」
そっか、いつもは私が声かけるもんね。
一方的に話してるよね。
考えてみれば、何もかも私からで…。
私が勝手に好きになって、勝手に舞い上がって…。
玲斗くんは、私のことなんてどうでもよかったんだ。
考えてると涙が落ちそうで、慌てて上を向いた。
「……え」
「やっぱり。また泣いてんじゃん」
目の前にはうっしーがいた。
「なんで来たの…？」
「お前が涙もろいとか中学ん時から知ってっから」
玲斗くんは少し驚いた顔をしたものの、何も言わなかった。
「…やっぱこいつほっとけないわ。レトさんごめん。ちょっとA借りる」
うっしーは私の腕を掴んで、歩き出した。
玲斗くんは、私を止めようともしなかった。
つまり、そういう事だよね。
私とは、もう関わりたくないんだ。
*
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雪沙(ゆさ)(プロフ) - りんごさん» お久しぶりです！コメント嬉しいです！楽しんでいただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2019年8月17日 14時) (
レス) id: 04a8f1658b (このIDを非表示/違反報告)
りんご - こんにちは！お久しぶりです！完結おめでとうございます！とってもドキドキしながら読んでいました！新作読んでみます！ (2019年8月17日 12時) (レス) id: ed57538bc3 (このIDを非表示/違反報告)
雪沙(ゆさ)(プロフ) - 鈴嬉さん» レトさん落ち良いですよね！コメント嬉しいです！！ありがとうございます！ (2019年8月16日 21時) (レス) id: 04a8f1658b (このIDを非表示/違反報告)
鈴嬉(プロフ) - 完結お疲れ様でした！ 本当に最高過ぎでしたもう‥‥ 最近レトさん落ちの小説をあまり見掛けなくて探していた所でやっと見つけたのですが、すごくすごく素晴らしかったです！！！ 新作も是非とも読ませて頂きますね！ 長文失礼致しました。 (2019年8月16日 21時) (レス) id: b220760807 (このIDを非表示/違反報告)
雪沙(ゆさ)(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます！！！更新頑張ります！ (2019年8月10日 17時) (レス) id: 04a8f1658b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪沙(ゆさ) | 作成日時：2019年8月7日 14時
