26さじ ページ26
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「私と玲斗は…ただの友達だよ」
「玲斗くんもそう言ってた…けど、本当は違うよね?」
少しキツめに言ってしまったのに、気にせずに笑ってるやえちゃんを見るのが辛い。
「…ただの友達じゃなかったところは、私が玲斗のこと好きだったってこと…かな」
玲斗くんのことを本当に好きな人…。
積極的でどこにでもついてきて…私に似てる…。
高校入ってから関わらない…。
私が、聞きたくなかった話…。
あの時玲斗くんが言っていた子が、やえちゃんなんだ。
「す、好きっていってももう過去の話だし、玲斗ってそういうの分かんないでしょ?」
「うん…恋って何?みたいな感じだねw」
「だから、私のことなんか気にしなくていいよ!」
「え?」
「好きでしょ、玲斗のこと!」
突然の事に動揺して、あたふたしてしまう。
「Aちゃんなら…玲斗と上手く行く気がする」
「その根拠はどこから…」
「今日の昼休み、玲斗が私のとこに来たのよ」
「うん」
尾行したので知ってます…。
「その時ね、お昼一緒に食べよってダメ元で誘ったら、"ごめん、待ってるやつがいる。あいつ、俺のこと大好きだから"って言って笑ったの」
「笑った?」
「私が今まで見たことないくらい、素敵な笑顔だった」
嬉しい。そんなの、私の前ではしないくせに。
てか、す、好きって気づかれてる!
いや、その"好き"はlikeの方を指しているんだな。きっと。
「Aちゃんも、…気をつけた方がいいことはあるよ」
「え…なに?」
その表情…。やえちゃんと玲斗くんが抱えてることの話をしてくれるの…?
オレンジジュースのストローを持つ手を離し、真剣に聞くことにした。
「単刀直入に言うと、…私、ちょっといじめられてて…」
いじめ…?
「いじめられるようになったのは、私が玲斗と仲良くしてたからなの。放課後よく玲斗の家に遊びに行ったりしてて…それで、…そういう噂たてられて…」
それ以上関わったらもっと傷つけてしまうからと思って玲斗くんも関わらなくかったのか。
私に、何か出来ることはないの?
やえちゃんはいつの間にか泣いていて、ぐしゃぐしゃな顔で私にこう言った。
「____________。」
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雪沙(ゆさ)(プロフ) - りんごさん» お久しぶりです!コメント嬉しいです!楽しんでいただけて嬉しいです!ありがとうございます! (2019年8月17日 14時) (レス) id: 04a8f1658b (このIDを非表示/違反報告)
りんご - こんにちは!お久しぶりです!完結おめでとうございます!とってもドキドキしながら読んでいました!新作読んでみます! (2019年8月17日 12時) (レス) id: ed57538bc3 (このIDを非表示/違反報告)
雪沙(ゆさ)(プロフ) - 鈴嬉さん» レトさん落ち良いですよね!コメント嬉しいです!!ありがとうございます! (2019年8月16日 21時) (レス) id: 04a8f1658b (このIDを非表示/違反報告)
鈴嬉(プロフ) - 完結お疲れ様でした! 本当に最高過ぎでしたもう‥‥ 最近レトさん落ちの小説をあまり見掛けなくて探していた所でやっと見つけたのですが、すごくすごく素晴らしかったです!!! 新作も是非とも読ませて頂きますね! 長文失礼致しました。 (2019年8月16日 21時) (レス) id: b220760807 (このIDを非表示/違反報告)
雪沙(ゆさ)(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます!!!更新頑張ります! (2019年8月10日 17時) (レス) id: 04a8f1658b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪沙(ゆさ) | 作成日時:2019年8月7日 14時