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病院に着くと、いつもAと見ていたイチョウの木が僕を迎えてくれた。
イチョウの木には、もう葉は1枚もなかった。
こ「綺麗だったのになぁ……」
そして、病室に向かっている足を再び動かす。
あの病室の前まで来ると、看護師さんがいた。
看「ころんくん…来てくれたのね」
こ「はい、中に入ってもいいですか?」
看「……どうぞ」
中に入ると、目を閉じて太陽に照らされたAがいた。
もう分かっていた。
Aは死 んでしまったのだと。
分かっていたのに、目からは涙が溢れていた。
僕はこんなに彼女を愛していたんだな。
涙を拭き、あの花瓶に白いアネモネを入れて、病室から出た。
看護師さんにお礼を言い、家に帰る。
家に帰る途中、Aとの楽しかった日々を思い出した。
Aに1つ嘘をついてしまったな。
死ぬまで思い続けるのではなくて、死んでも思い続けると言えばよかった。
青い空は、今日も憎いほどに澄んでいる。
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らてもか(プロフ) - さきさん» コメントありがとうございます!続きは明日です……ていうか、明日で完結すると思います! (2020年4月26日 22時) (レス) id: c984e73dd8 (このIDを非表示/違反報告)
さき - こんばんは(^^)/続き気になります! (2020年4月26日 22時) (レス) id: 8ced44592b (このIDを非表示/違反報告)
らてもか(プロフ) - 海実さん» コメントありがとうございます!そう言って貰えて嬉しいです! (2020年4月26日 11時) (レス) id: c984e73dd8 (このIDを非表示/違反報告)
海実 - こんにちは! めっちゃいいお話、、、←いや誰目線 (2020年4月26日 9時) (レス) id: 7d7b516a19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らてもか | 作成日時:2020年4月25日 14時