恋人の異変 6 ページ42
「…..そっか」
それで、どうだった?
とは聞けずにしまう
微笑んで いただきます、と言ってひとくちコーヒーを啜った
そう、きたやまは、今日、
おれの舞台を観に来てくれていたんだ
あのあと渉は、
「そうだ、今日はみっちゃん、太輔の舞台を観に行くって言ってた日だと思うよ!太輔、なんでみっちゃんに合わなかったの?」
と、言った
それで、途端にパズルが嵌まりだした
同じような経験があるおれには、
きたやまの気持ちが理解できるような気がした
でも、ぜんぜん違うのかも知れない
おれが何か怒らせるようなことをしたのかも知れないし、
もう会うのをやめようと言われてしまうのかも知れない
そのどれをとっても不安で、いてもたってもいられなくなって、
一刻も早く恋人の顔を見て、答え合わせをして安心したかった
でも、やっぱりそうだったんだ
おれたち2人は、長いこと「背中合わせのシンメ」なんて言われて来た
べたべたせず、前だけを見てそれぞれ歩いて来たように見えて、その実、ふたりにしか絶対にわからない確固とした絆がある
お互いが同じ力を持っていないと、成り立たないポジションだからこそ、そこにはたくさんの人知れない努力があった
まずきたやまが先頭を走り
おれがそれに続いた
おれが少し前に出ようとすれば
きたやまはものすごい努力でそこまで走ってくる
その繰り返しを、全力で、全速力で
ポジションがどう変わっても
そのスタンスは変わらなかった
時に、こんなふうにお互いの成長に触れ、感情が爆発してしまうことが、今までも何度かあった
俺たちふたりのバランスが崩れたら他のメンバーにも影響が出る
だからおれたちは、お互いが『今いる場所』を常に見つめてきた
背中合わせにしていたとしても
まるでそこに目があるんじゃないかと思うほどに
針の先ほどの変化にも敏感に気付くくらい神経を研ぎ澄ませて
それらを継続することの苦しさは、おれときたやまにしか、きっと理解することは出来ない
誰にも分かってなんてもらいたくない
それが2人でいることの意味であり、
今メンバー全員といることこそが、2人で歩いて来たことの証だから
367人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まひろ(プロフ) - かおりさん» よかったです❣️ご連絡をありがとうございました!ひとつでもお気に召すお話がありますように🥰まひろ (11月11日 20時) (レス) id: 0edc6b4c12 (このIDを非表示/違反報告)
かおり(プロフ) - 承認できました!!お手数おかけし申し訳ありませんでした。ありがとうございます! (11月11日 20時) (レス) id: fcc852425b (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - かおりさん» かおり様 お手数をおかけしております。メッセージに承認の方法を送りましたので、ご参考にしていただければと存じます。もし何かご不明な点がございましたらメッセージまで、ご返信ください。どうぞよろしくお願いいたします☆まひろ (11月11日 20時) (レス) id: 0edc6b4c12 (このIDを非表示/違反報告)
かおり(プロフ) - 友達申請のメッセージは見られたのですが、承認の仕方がよくわかりません、教えていただけますか?? (11月11日 20時) (レス) id: fcc852425b (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - かおりさん» かおり様💕この度はコメントをありがとうございます💕全作品をお読みいただけたとのこと、とても嬉しいです!ありがとうございます🥰後程infoのメッセージにお伺いしますので、そちらで詳細をご覧いただきますと幸いです❣️ (11月11日 10時) (レス) @page9 id: 0a761ce4c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まひろ | 作成日時:2021年10月31日 10時