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「ちょっとちょっと、」
「なに」
「ちょっとちょっと、りょうさん、こっち」
「なに笑」
「え？おいおい、おい、りょう！」
「声デカいって、やめてとしくん」
「俺は見えちゃったぞ…？」
「なにが」
「うわコイツとぼけとるわ」
「だってなんの話かわからんもん笑」
「ちゃんと言って？俺秘密にされるのが一番嫌だって」
「一人で勝手に怒らんで？」
「いやもう分かるだろ、ほら、あれだよ」
「俺がAさんに手振ったこと？」
「ほら！！！！！やってるやん！！！！！」
「しーっ。声デカいから笑
…なにが？手ぐらい振るやん」
「とぼけてるわ…」
「とぼけてないって笑
別に友達だから、手振っただけだよ」
「はぁ…」
「友達に挨拶しないのは失礼じゃない？
としみつは挨拶しないの？」
「俺めっちゃ嬉しかったのに…」
「えぇ なにそれ」
「俺本当にマジで、俺は最初からぴったりだと思ってたからな！」
「なになになに」
「本当にりょうにぴったりだと思って…
なのにこんなスカされてさぁ 悲しいわぁ」
「笑」
「秘密にされるのが一番嫌だって」
「だからなに、決め打ちで話さんでよ」
「なんで？スカしてるやん」
「スカしてないって。本当に、友達だって」
「…え、」
「うん」
「本当に友達？」
「…うん」
「嘘でしょ。いや嘘だな。
俺は気づいてたもん、最近りょう楽しそうだなって
ちょっとスマホ見る顔怪しいなって、」
「そんなことないわ笑」
「絶対友達じゃないね。絶対違うって信じとく。」
「…いやぁ」
「俺は信じる」
「…」
「…まだ、誰にも言わんでおいて？」
「おっ？」
「いや違うよ？ただ、手を振ってたこととか、
ちょっとまだ、言わんでほしい」
「ほらぁ〜
そっか、わかったわかった、へへ」
「本当にまだ違うよ？」
「りょうさんは？」
「ん？」
「違くないようにするんですか？」
「…」
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作者名：雨粒 | 作成日時：2020年9月2日 13時
