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一週間後。
りょうくんと会う日になった。
たまたま収録が朝と深夜帯という極端なスケジュールの日で、昼の時間帯だけ空いていた。
ランチってちょっと忍びなかったけど、それでも大丈夫です、僕も空いてますってことでそうなった。
私の都合でこうなったのだから、本来私がお店を決めるべきだと言ったけど、
りょうくんがお店を予約してくれることになった。
指定されたお店に入る。
お昼に個室に入っていくのも、なんか変な感じだけれど。
店員さんに案内してもらうと、既に彼は居た。
「お疲れ様です笑」
「お疲れ様です、お待たせしました」
「僕も全然さっき来たんで待ってないですよ」
「お昼時にありがとうございます」
「こちらこそ、いきなりお誘いしちゃって…」
ちょい気まずい空間が流れる。
「メニュー、見ますか、」
そういえば、お誘いされて何の疑問も持たずのこのこと来たわけだけど。
出会ってすぐお食事に誘うって、結構チャレンジャーではあるよなぁ。
いつも動画みてるからりょうくんが伊達男なの知ってて、だからあまり疑問を持たなかったわけだけれど、
よく考えたら、めっちゃ危ない？
動画で見えてるりょうくんがリアルだと信じきっていたけど、
もしそうじゃなくて、本当は違ったら…
彼女いないってキャラも本当だと信じきってるだけで、
本当は居たら、私は今むっちゃ失礼な女なわけで。
ガード緩みすぎたかも？と一人で少し反省し始める。
てか、本当になんでご飯に誘ってくれたんだろう、
「…Aさん？」
「えっ」
「ふふ、まーたボーッとしてますよ？」
「ごめんなさい。迷いすぎまくっちゃって」
「なにそれ笑」
りょうくんが笑う。
今目の前にいるのにそこまで考えるのも失礼か、と心の中で首を横に振る。
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作者名：雨粒 | 作成日時：2020年9月2日 13時
