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飲み会は続き、各々話したい人と話し始める。
うちのマネージャーもよければと誘ったけど、あちらのバディさんと話が合うみたいで楽しそうだ。
連れてきてよかった、たまには羽伸ばしてくれ〜いと考えていると。
「ボーッとしてます？笑」
りょうくんに話しかけられた。
「ふふ、してないですよ」
「嘘だ。めちゃくちゃ無言でお酒飲んでたじゃないですか」
「落ち着いてただけです」
「自分のマネージャーさん見つめて」
「なんでそんな見てるんですか」
「いや気になりますよ笑」
どうやら私の無防備な顔を見られてたみたいで、イジられた。
「ひと段落ついたな〜みたいな顔で」
「もーやめてください」
「いや、女優さんの気が抜けてる瞬間目にすること中々ないんで」
「女優だって気抜きますよ…」
「朝は申し訳ない笑」
「こちらこそ、まさか目の前にいらっしゃると思わなくて、」
「びっくりしましたよ、うわ女の人かもとは思っちゃいましたけど、変装してくれててよかった」
「いきなり足だけが目に入ったんで笑」
「そんなに長くないでしょ笑」
「すぐりょうくんだなってわかりました」
「そっかあ、」
どさくさに紛れて、つい君呼びしてしまった。
イメージはあったけど、やっぱりりょうくん話がうまい。
いじってきても嫌な気持ちにならないし、話し口が柔らかくてスルスルと話せてしまう。
「…僕らの動画って、結構見てくれてます？」
「え、」
一瞬ドキッとした。
毎日見てるなんて言えないけど、相手が喜ぶ程度に、
「大人気ですもん、もちろん見させていただいてますよ」
「本当ですか…、いや、
結構見てくれてますよね？」
りょうくんがもう一度言う。
なんだ、何が言いたいんだ。
胸がざわつく。
「え、いや…」
「だって僕たちの年齢ちゃんと知ってくれてるじゃないですか」
「…」
「僕の足いじりも完璧ですし、リビングに入った瞬間きょろきょろしてるし、
もしかして結構好きなのかなーって」
何この人。勘が良すぎる。
いじわるされてる。
図星すぎて、何も言えない、私女優なのに。
「…ふふ、冗談ですよ
そんな困った顔しないでください」
りょうくんが優しくていじわるな笑顔で笑った。
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作者名：雨粒 | 作成日時：2020年9月2日 13時
