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臣side
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泣き疲れた様に寝たA...
目を覚ましてシャワーを浴びる様に言った。
その後家に帰って"おやすみ"とだけ伝えて
俺もシャワーを浴びる。
「寝れない?」
バスルームから上がるとキッチンカウンターに座る華奢な影。
カウンター越しの目の前に立ってた俺をじっと見つめるだけで返事がなく、顔を覗き込んだ
「聞いてる?」
『...考え事してました。...寝れないです』
「俺もまだ寝ないし...横座るね」
グラスに水を入れてAの横に腰掛けた。
少しの沈黙の後
「親父さんはそんな風に見えなかったけど家族と仲悪い?」
"言いたくないなら聞かないけど"
そう付け足した俺に愛人との子供である事を話してくれた。
お母さんが亡くなった時の事
引き取られてからの慣れない生活に馬の合わない義母、義姉、義兄。
子供の様に泣くAに
「何かあったら、俺が守るから」
そう言ってポンポンと優しく頭を叩いた。
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パーティーから3ヶ月相変わらず忙しい日々が続いた。
仕事が終わって家に帰ろうと思っても、きっと俺が居ないほうが気を遣わないでゆっくりできるよな...
そう思うと家に帰るのは2週間に一度くらいの頻度になってた。
俺も欲がないわけじゃない...
だけどいくら契約結婚でも
流石にキスの経験も無かったAに手を出そうなんて卑劣なやつじゃない。
そもそもAは微塵も俺の事なんて気にも留めてない。
何もしなくても寄ってくる女をたまに相手して欲を吐き出してた。
事が終わりホテルのベッドで寝てると着信音...
誰だよこんな時に
そんな風に思って手に取るとそこには"A"の文字
横に居る名前も知らない女に「しゃべんないで」そう言って電話を取った
"どうした?"
『忙しい所すいません。あの...今バイト終わったんですけどこの後先輩とラーメンを食べに行きたくて...行っても良いですかね?』
時計をみると裕に23時を過ぎてた。
「うん?わざわざ確認取らなくて好きにしていいよ、てか、こんな遅い時間にバイト終わってんの?」
『はい。掛け持ちで、2件目終わった時間なので...』
何で2件も掛け持ちしてんだよ...
夜にあぶねーだろ。って少し不機嫌になる
「...まぁいいけど。バイトの件はまた話す、そんな遅い時間までやってるって知らなくて...ラーメン味わって来て」
"じゃあ"そういってプツリと電話を切った。
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ユキ(プロフ) - 青空さん» 応援します😀❤ (1月23日 7時) (レス) id: 112f60438c (このIDを非表示/違反報告)
むぅ(プロフ) - 青空さん» 作者様のペースで更新楽しみにしております。 (2022年5月6日 23時) (レス) id: cb68aa1da2 (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - むぅさん» コメントありがとうございます!!更新遅めですがこの後の展開お楽しみに(^^) (2022年5月6日 17時) (レス) id: a8e20d944f (このIDを非表示/違反報告)
むぅ(プロフ) - 初めまして。ストーリーを読ませて貰ってます。登坂さんとの今後の生活関係、契約期間が終わったらどうなるのか?ご実家との関係の展開も楽しみにおります(*⁰▿⁰*) (2022年4月29日 14時) (レス) id: cb68aa1da2 (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - まゆさん» こちらの配慮が足りませんでしたね!お話読んでもらえて嬉しいです。今後ともよろしくお願いしますねっ‼︎ (2022年4月23日 23時) (レス) @page12 id: af434e92c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青空 | 作成日時:2022年4月23日 19時