契約結婚

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...




「本題ね」



ぽけーと考えてる私にそう切り出した臣さん




...本題？とは？



頭に？が浮かぶ私に



「来週LAで開催されるパーティーに招待されたから」



流石、出てくる言葉もカッコよくてぶっ飛んでるな

って思って


『気をつけて行って来てくださいね。』


なんて呑気に返した。




「他人事みたいに言うね。Aちゃんも一緒に行くから、準備してて」


クスッと笑った臣さんに言われて頭がテンパる



『わ、わたしもですか？』



「そ」



何か問題でもある？とでも言いたげな顔...


そんな軽い感じに言われても...




「一応夫婦だし？パートナー連れて行かないと色んな所がうるさいから、またドレスとかはサイズも分かってるしこっちで準備しておくから心配しないで」



スラスラと喋り続けて" じゃあ来週"なんて捨て台詞の様に言った臣さんは自分の部屋へと入って行った。




.



.




あれからすぐに１週間が立ち



いよいよLAに行く当日。




臣さんに言われた通り銭湯のバイトはすぐに辞めて、居酒屋一本でバイトをした。


優希くんとも時間があえばラーメン屋に行って
まるでラーメン友達。



１週間近くLAに行く事を告げると"お土産よろしく〜"なんて言ってた。





荷物をまとめて臣さんに指定された時間にマンションのロビーで待ってると



「お久しぶりです」



久しぶりに聞いた声に振り返った



『岩田さん』



「お迎えに来ました」



ニコっと笑った岩田さんはやっぱり破壊的に可愛かった。




案内された車に乗り込んで岩田さんの運転で空港に向かう



『あの...臣さんは何処にいるんですか？』


わたし1人で空港に行ってる様で不安になって聞いてみた



「会社から直接空港に行くようで...ちゃんと居るので安心していいですよ」


これまた岩田さんも子供をあやす様に言ってくる。



「あの〜1つ聞いていいですか？」


仕事モードから一転、ラフな感じで聞いて来た岩田さん


『何でしょう？』


「ファーストキス...だったんですよね？」




この方は何を言い出したかと思えば
パーティーの時の話を掘り返してきた。


思い出して恥ずかしくなった私は一気に顔が熱くなった。


「ほんと急にこんな事聞いてキモいですよね、でもどうしても気になって...いや引っかかってるんですよ」

ん〜...なんて悩んで続けて言った

「臣さんと結婚してて、ファーストキスっておかしくないですか？」


痛いところを突いて来た。


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